計算論的神経科学 第0章
「計算論的神経科学」(田中宏和)の第0章についてメモ書きする。
マーの計算レベル
神経科学の理論的理解の枠組みは①計算理論、②表現とアルゴリズム、③実装、の3レベルある。
①計算理論:目的のために必要な計算
(i.e., 目的=報酬:報酬最大化問題、キネマティクスのダイナミクス変換)
②表現とアルゴリズム:計算遂行のための具体的なアルゴリズム
(i.e., 予測誤差の導入、ベクトル外積のトルクへの変換)
③実装:ハードウェアでの実現
(i.e., 神経回路での実装、神経活動としてベクトル外積の実装、大脳基底核ドーパミン細胞による表現)
系の理解
科学の発展は観測/実験、法則、原理の順に成り立ち、理解にはミクロ/マクロ的観点がありうる。物理現象への理解はミクロ的に成り立つが系の物理的振る舞いへの理解はマクロな法則が優位である。身体運動を計算論でモデル化する利点として、運動の法則性、最適化問題の定位化の可能、制御工学の理論/枠組みの存在、があげられる。
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