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金沢洋食屋ななかまど物語

こちらの本は創作仲間から教えてもらったのがきっかけで購入しました。
しかし購入後も部屋に積み上げている未読の本の山の中に埋もれていて、来月金沢市に日帰り訪問することになったのがきっかけでふと思い出して手に取りました。
と、購入から読み始めるまで少々時間がかかりましたが、ページを開いたらあっという間に物語世界に引き込まれ、一気に読み切りました。


物語を読み進めながら、主人公の千夏が訪れる金沢市内の色々なスポットにすごく興味を惹かれ、ますます来月の旅行が楽しみになっています。

物語の中でいちばん好きなシーンはミックスフライの話、そして終盤の温泉のシーンですね。
千夏が丹羽さんと一緒に温泉宿の一室で過ごすシーンなど目頭が熱くなりました。
また人生の岐路にたち悩みながら精一杯生きている千夏、丹羽さん、紺堂さん。
もし自分がそれぞれの立場ならどういう選択をするだろうか?と深く考えさせられました。
メインの3人はもちろん、千夏のお父さんや高瀬さん、その他様々な人間模様が描かれていますが、共通して言えるのは登場人物たちが皆それぞれにとても魅力的だということです。
これは作者である上田さんのステキなお人柄によるものだろうと思っています。
少し前に上田さんがnoteに書かれたエッセイ?を拝読したのですが、創作に対する謙虚でありながら真摯な姿勢に心を打たれたのを思い出しました。
ストーリーの面白さはもちろんですが、大切なものがたくさん詰まったとても温かい作品でした。
また表紙イラストもとてもステキで。物語の世界観にピッタリですね。

作中で千夏は新幹線かがやきで金沢から東京まで移動しますが、私もこれまで何度かかがやきにお世話になっています。
いつもは東京から乗り込んで金沢の手前の富山で下車してしまうのですが、来月はいよいよ終点の金沢駅に行くことができます。
この小説がきっかけで千夏が丹羽さんとデートした21世紀美術館に行くことになりそうです。
もしななかまどが実在するならぜひともランチに行きたいところですが。
千夏と丹羽さんの思い出のオムライスを食べたいなぁ、なんて。

来月の旅行で金沢市が私にとって大切な場所のひとつになればいいな、と思っています。

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