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🖼絵画の中の帽子『canotier キャノティエ』🎩🎓👒


『Le déjeuner des canotiers / 舟遊びをする人々の昼食』1881年

この絵は🇫🇷Chatou シャトゥーにあるセーヌ川畔のメゾン・フルネーズ のテラスでくつろぐ友人達を描いている、ルノワールの作品。( 👆今も現存するレストランだそうです!! 行ってみたい✈️ )
右手最前列には絵画収集家のGustave Caillebotte ギュスターヴ・カイユボットが、白い船乗りシャツを着て平らな麦わら帽 canotier キャノティエをかぶり、逆向きの椅子に座っています。

『Le déjeuner des canotiers / 舟遊びをする人々の昼食』1881年
フランスの印象派の画家ピエール=オーギュスト・ルノワール
Le déjeuner:昼食
des canotiers:ボートの漕ぎ手達、カンカン帽のことをフランス語でcanotier キャノティエと呼びます。

canotier とは?
『キャノティエ・ボーター・セーラー・スキマー 』
canotier (仏) boter (英) sailor (英) skimmer (英)
カノティエ、キャノティエ、カンカン帽、ボーター (日)

canot キャノ、フランス語でボートをこぐ人が被ったところから、キャノティエと呼ばれるように。
トップクラウン、ブリムとも平らなのが特徴ですが、クラウンが丸くてもブリム水平であればキャノティエ👍


アメリカでは、この型のことをボート・セーラーと呼ぶそうです。
18世紀中頃、skimmer スキマーやsailor セーラーとも呼ばれ、非常にブリム幅の広く、クラウンの浅い、ストローハットがアメリカ植民地で流行。特に女性に。20世紀まで流行った。

18世紀末、英国海軍の偉大な提督ホレイショ・ネルソンが円形のストローハットを海軍軍人の夏の制帽。


英国人はこの帽子をboter ボーターと。
ストローハットは湿気に触れると柔らかくなんるので、、水兵たちはそれを防ぐために帽子にニスを塗るように、
そのため、とても硬くなり叩くと「カンカン」と音がするほど固い帽子であることから日本ではカンカン帽という俗称が定着。
シュラック塗りのストローハットをsennit straw セニットストローと呼ぶ。
船乗り用語が元になってついた名称で、麦わら編みに似ているロープ編みの技法の一つseven knit セブンニットに由来。


イギリス・イートン校ではネルソン提督に敬意を表してこの帽子を制帽に、
毎年6月4日のボートデーには生徒たちはリボン飾りバンドに花を挿したボーターをかぶってボート遊びを楽しむそうです。


19世紀、ヨーロッパでは鉄道旅行ができるようになり、人々は気軽な略式帽子をかぶるようになりました。
最も好まれた夏物帽子はストロー製のセーラーハットと糊で固く作られたボーターハット。
帽子が突風にさらわれて無くなるのを防ぐために、黒い絹の紐かエラスティック(ゴム)で帽子のクラウンに巻きつけて、その端を上衣の衿の折り返しにつけてあった。


20世紀、男女の夏の帽子製造に使用される多くの上質な麦わらは、フィリピン、中国、日本からよヨーロッパに渡りました。特に日本の火山性の国土からは上質の麦わらが産出され、それに加え安価な労働力と新しい編み方を生み出す東洋人の器用さがあったそうです。

日本では大正7年ごろからタウンハットとして、洋服、和服問わず男性の夏のかぶり物になりました。
戦前は七五三のお祝いの時に、男の子はほとんどこの帽子をかぶったそうですよ。

エメラの帽子教室ではあなたのお好きなブリム幅、クラウンの高さで『 キャノティエ 』製作していただけます。ぜひ帽子作りも体験しにいらしてください!!



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