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大豆田とわ子と三人の元夫 第4話

二つの秘密の三角関係が動き出す。

一つは、八作、早良(石橋静河さん)、六坊仁(近藤芳正さん)の三角関係。もう一つは、とわ子、かごめ(市川実日子さん)、八作の三角関係だ。

かごめは、とわ子の紹介で八作に出会ったと言う。しかし、八作は、とわ子より先にかごめに先に出会ったと言う。勿論これは八作の記憶が正しいのだろう。何故なら、八作はかごめに決して実らない片想いをしている。きっと八作はかごめに出会った時に恋に落ちたのだろう。そして、かごめが恋をしないと知り、少しでも近くにいたいから、親友のとわ子と結婚した。

【かごめ】

かごめは水門だ。もしくは、信号のない横断歩道。そう何かの流れを止めるような存在。横断歩道を渡ることはできない。しかし、そこで横断歩道を一緒に渡るのはとわ子だ。それくらいかごめにとってとわ子は大事な人なのだ。

かごめ「じゃんけんで一番弱いのはじゃんけんのルールがわからない人、わたしにはルールがわからないの」

どこか「花束みたいな恋をした」を思い出すこのセリフだが、坂元さんにとってジャンケンは社会のルールの象徴なのかもしれない。社会のルールがわからない。かごめはそんな存在なのだ。

そして、かごめはどうやら両親に対して嫌悪感を抱いている。かごめは誰かと長く過ごすことがいけないと思っている。子供のことを第一に考えている。子供の思考を持ち合わせている。何かしらの理由がある両親の子供のことを可哀想だと思い、誘拐までする。恋をすることを諦めている。

※子供の誘拐で「Mother」を連想した人も多いのではないだろうか

【恋?別れ?それとも…】

とわ子「残らない別れなんてないよ」

坂元作品では、別れすらも肯定される。これは坂元作品で繰り返されてきた。恋をしたことに意味があるということにあたる。坂元さんは、振られても片想いでも別れても肯定するのだ。

しかし、今作ではその考えさえも超えていく。

かごめ「恋愛はしたくないんだよ、この人好きだな、一緒にいたいなって思ってても五条さん男でしょ、私は女でしょ、どうしたって恋愛になっちゃう、それが残念、別に理由はないんだよ、恋が素敵なのは知ってる、キラキラってした瞬間があるのも知ってる、手を繋いだり、一緒に暮らす喜びもわかる、ただただ、ただただ恋愛が邪魔、女と男の関係がめんどくさいの、私の人生にはいらないの、そういう考えがね、寂しいことは知ってるよ、実際、たまに寂しい、でも、やっぱりただただそれが私なんだよ」

恋愛をしてもしなくてもいい。そんな新しくアップデートされた価値観を坂元さんはもう見ているのかもしれない。

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