目の前に倒れている人がいたら…を体験した日
昨日は9月9日。救急の日だった。
先日、電車から降りると、駅のホームで倒れている女性がいた。
「大丈夫ですか」と、その女性に向かって一人の女性が何度も話しかけているが、いっこうに反応はない。
そのまわりで、複数の若者たちが心配そうに見守っていた。
「救急車は呼んだの?」と若者に尋ねると、「まだです。駅員さんを呼びに行ってます」という。
駅員さんより、先に救急車を呼ばなくては。
私は、すかさず119番通報をして救急隊の到着を待った。
途中、女性の意識が戻り、私たちは安堵した。
全国で新型コロナウイルスの感染が拡大し、救急搬送の遅れなどが指摘されている時だったが、救急隊の到着も早かった。
女性は、その後救急隊によって病院に運ばれたが、エスカレーターの真ん中あたりから転げ落ちたらしく、頭から血を流していた。
実は、この数日前に救命講習の現場を取材していた。
救急の日に合わせてバイスタンダー(救急現場に居合わせた人)の果たす役割がいかに重要であるかを記事化するためだった。
心停止などの場合、応急手当てが遅れれば遅れるほど救命率が下がる。
だから、その場に居合わせた人が連携して救急車を呼んだり、心肺蘇生などを行ったりして命をつなぐ必要がある。
いつ、そのような場面に遭遇しても対応できるようにしておこうという内容の記事を準備している最中の出来事だった。
「目の前で人が倒れることは、決して珍しいことではないんですよ」
救急隊から聞いていた、この言葉をまさか自分が体験することになろうとは、なんという巡り合わせ。
今回の件で、救命救急についていろいろ知ることができた。いずれ紹介できればと思う。