見出し画像

酔っぱらいについて

お酒は適度に飲む。飲み過ぎないようにしている。過ぎると体調が悪くなることもある。それより、酔っていろいろ失敗するのは自分を下げる行為のような気がするからである。

会社の飲み会にはあまり参加したくない。新人歓迎会、送別会、新年会、忘年会とそれでも参加しないと具合が悪いことがあり、渋々参加することもあるが出来るだけ寄りつかないようにしている。お酒が嫌いだからではない。会社の飲み会となると、酔うにしたがって愚痴を言い始める輩が多いからである。上司の愚痴、客の愚痴、同僚の愚痴、後輩の愚痴。聞くに耐えない。昼間、しらふで居る時は絶対に言えないような大口をたたく。そうして同席している人たちを不愉快な思いにさせておいて、本人はご機嫌で居る。たまったものじゃない。

酔っぱらいには大きく二種類あると思う。ひとつは先に書いたような不愉快な酔っぱらい。愚痴、暴言、大口をたたいて周りの人間にからむ。何回も同じことを言う。やたらとうるさい。迷惑だ。
言葉だけでからんでいる内はまだ良い。暴力をふるってくる輩も居るから困る。殴ったり、叩いたり、首を締めて来たり。酔っぱらい本人は軽い気持ちでやっているのかも知れないが、からまれる方はたまったものではない。大変に迷惑だ。自分で自分の言動を制御できないのなら飲まなければ良いのにと思う。その人の人格を疑う。

もう一種類の方の愉快な酔っぱらいは良い。酔って歌う、冗談を言う、ただ笑っている。そんな人は良い。迷惑にならない。誰も傷つかないし、見ているとこちらも愉快になって来る。後日、その人との飲み会を思い出しても、愉快な場面が目に浮かぶ。

迷惑をかける方の酔っぱらいは「ごめん、酔っていてよく憶えていないんだ」とよく言い訳をしている。嘘だ。人間、どんなに酔っていても全く憶えていないということはない。しらふでは何も出来ない人間が、お酒という便利なツールを使い、自分より立場の弱い後輩を殴ったり罵声を浴びせたり、女性にからんだりしてストレスを発散させているだけだ。かつての職場に、奥さんが居るくせにすぐに家に帰らず後輩を連れ回して飲み歩いている人が居た。その人も昼間はボソボソとしか喋れないくせに、酔うと大声で大口をたたき、自分より立場の弱い後輩に迷惑をかけまくっていた。後輩を殴ったことも罵声を浴びせたことも自動販売機を壊したことも道路に飛び出して車に轢かれそうになったことも全部「ごめん、憶えてないんだ」と言い訳していた。そんなわけはない。まったく迷惑な人だ。

電車やバスの中でも泥酔して他の乗客に迷惑をかけている輩が居る。この国では「酔っぱらいだから仕方ない」という風潮が根深く残っている。みんな我慢している。でも、そろそろ明確に厳罰に処すべきではないかと思う。酔っていたから、では済まされないのだ。そう思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?