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ブラームス ドイツ・レクイエム 20枚。。。

自分は、ブラームスのドイツ・レクイエムが好きだ。
クレンペラー盤を愛聴してきたが、ついにハーディングが加わった。
曲にもどると、特に第三曲は、心の宝だ。
und ich davon muß.のdavonで、個人的には、決まってしまう。
Nun Herr, wes soll ich mich trösten? では主よ、何をわが慰めとすれば?
「ブラームスは信仰者ではなかった、」とドヴォルザークが述べていたが、果たしてそう単純なものだろうか。
彼のアンヴィバレントな信仰への苦悩は現代の我々に直結する。
最後のオルガン曲のタイトルを見ても宗教抜きには考えられないし、彼の複雑な心境が伝わってくるではないか。
***
話を戻すと、ドイツ・レクイエムのCDはけっこうあった。
・クレンペラー
・クーベリック →かなりよい。
・サヴァリッシュ →おしい。
・バレンボイム →宇野功芳賛。テンポが遅い。録音もいまいち。 ハンプソンは。。。
・メンゲルベルク →メンゲルベルクはあまり持っていないが、戦前の味だ。
ただし、Max Kloosのバリトンは角がなく、マシュマロだ。惜しい!
・ベルティーニ →これは指揮者以外日本人だが、世界的に評価されるレベル。
ベルティーニらしい緊迫感のある運び。3曲でここまでもっていくとは。3曲、後半で、テンポを速める呼吸が絶妙だ。やはり名匠だと思う。
6曲もドラマチック。動的な演奏では最右翼。ラトルと並ぶ名演。都響もベストホームだ。
・アルブレヒト →非売品ということで期待したが、いまいちだった。
・シューリヒト(数枚) 
・マタチッチ →テノールがへんだ。
・アーノンクール →声楽よし。個人的には好みではないが、この演奏を評価する人の気持ちは分かる。
・クレンペラー →歌手ともどもベスト。
・チェリビダッケ →宇野さんはほめるがさっぱりわかめ。
・ジュリーニ(2枚)→ロンフィルとのライブ(78年)が熱い!ディースカウの音が遠いが、実演はこんな音だ。なぜか低音がカットされた録音。
・ワルター →よい。
・ガーディナー
・ハーディング →コーラスが素晴らしいので第一曲が生きる。ゲルネの歌唱も最高レベル。コーラスとのオケ、歌手の繊細なからみは、クレンペラーには見られない。出色の出来だ。
・リリング
・ギュンター・ラミン →リヒターの先生。古いドイツの味わいとしては、メンゲルベルクよりこちらを推したい。
1954年で音は悪く、コーラスは一時代前。しかし物凄いドイツ魂の燃焼がある。
バリトンはGerhard Nieseという人。ソプラノのギーベルも絶唱だ。素晴らしい。
・リヒター(映像)
・ラトル →第一曲が早め。クヴァストホフよし。決め所は95%決まっている。オケは最強。コーラスも素晴らしい。
6曲のクライマックスの築き方はこれがベストかもしれない。ラトルはやはり凄い。今回聴き直して、見直した。
・クロウベリー(ピアノ版)→参考盤
20枚以上か。。。。アホやなー。(笑)
僕は長年、クレンペラーの造形の大きさとディースカウにやられている。
特に3曲、6曲は独断場だ。
宇野さんは、クレンペラーに言及せず、バレンボイム/シカゴとチェリビダッケを評価している。
バレンボイムは、ハンプソンともども、旧スタイルだが、動的な迫力に不足している。
僕は今回、ハーディング盤に接し、はじめてクレンペラー以来の感動を受けた。ゲルネの歌唱はディースカウに匹敵し、コーラスのからみ録音のよさは特筆すべきだ。
個人的な結論→クレンペラー、ハーディングが2トップ。
次点は、ベルティーニとラトル。
あとはマニア向けとしてギュンター・ラミン、という感じだろうか。
この手のものは録音が大切なので、録音の新しいハーディング、ベルティーニ、ラトルは強い。

#ブラームス  ドイツ・レクイエム

#クラシック

#クレンペラー

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