言葉という最弱で愛おしい武器
言葉って面白い。
言葉で100%は伝えられない。伝わらない。
絶対に、どうやっても、全部を伝えられないし、伝わったかどうかも分からない。
だけど、それしかない。
完全じゃないのに、それしかない。
だから面白い。
ダンジョンに持ち込む「こんぼう」のようだ。
こんぼうだから面白い。
最初から「ロトの剣」を持っていてはつまらない。
こんぼうから始まるから良い。
こんぼうで始まるから、ロトの剣を掴む場所を目指せる。
それを手に入れた時、あなたは本当の勇者となる。
自分を救った勇者となる。
そのための第一歩が言葉という武器だ。こんぼうだ。
いつの日か「こんぼうで頑張って戦っていたよなぁ」なんて懐かしむ日が来る。
それが美しい。
懐かしむものがないのは、退屈で寂しい。
時に、うまく扱えずにズタズタにやられるだろう。
通用しない相手もゴロゴロしているだろう。
でも大丈夫。
あなたは強くなれる。
どれだけやられても、何度でも立ち上がれる。
そして、こんぼうを手放す時がいつかくる。
なんで、こんなもの使ってたんや!w
って思って投げ捨てた時に、こんぼうは輝く。
命の中で輝く。
深く突き刺さった大地に輝く。
ここまで共にした悠久の過去を輝かせる。
それに気付いた今一瞬が輝く。
そうやって、言葉は未来までをも輝かせる。
言葉は輝く。
だから、言葉って面白い。
ん?そういや、最弱は「ひのきのぼう」かw
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