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NLP×実装をテーマにした勉強会コミュニティ、 「NLP Hacks」の運営者に話を聞いてみた。

1月28日(金)に第1回目が開催された「NLP×実装」をテーマとした勉強会コミュニティであるNLP Hacksについて、企画・運営を担当された佐々木彬さんにお話を伺いました。

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佐々木 彬(ささき あきら)
東北大学 乾・岡崎研究室 (現 乾研究室) 博士卒。株式会社リクルートにて人材領域のデータ活用施策の推進に従事。Kaggle Master。ELYZAでは自然言語処理の研究開発を担当。

本日はありがとうございます。まずは佐々木さんの自己紹介と、ELYZAでの担当業務について教えてください。

2022年1月にELYZAに入社した佐々木彬と申します。2021年12月までは株式会社リクルートでデータサイエンティストとして、主に人材領域のデータ活用施策に携わっていました。また、学生時代は東北大学乾・岡崎研究室(現 乾研究室)にて自然言語処理(NLP)の研究に携わっておりまして、その中でも賛否分類 (Stance Detection) を専門としていました。ELYZA入社後は主に自然言語処理の研究開発に携わっています。

さっそくですが、「勉強会コミュニティ」としてNLP Hacksを企画された想いを教えてください。

学生時代から多くのNLPコミュニティに参加をさせていただきました。NLPは非常に技術の進歩が速い世界で、日々新しく出てくる膨大な情報を一人でキャッチアップする事はとても難しいです。だからこそNLPを研究をしている人同士が集まって、情報共有や議論ができるコミュニティの存在は僕自身の経験でもとても貴重な場所でした。そう思った時に今度は自分がコミュニティをつくってNLP界隈に恩返しをしたい気持ちがありました。

NLP Hacksは「実装×NLP」がテーマですね。このテーマにはどういった想いがあったのでしょうか?

先ほどお伝えをしたようにNLPは進歩のスピードが速く、1週間後には新たな技術や研究結果が生まれている状況です。実際にELYZAでも新たな技術を見つけ出して、課題解決につなげたり、サービスの種にならないか日々模索をしています。だからこそNLPにおける最新論文や技術を紹介するだけではなく、実際に手を動かして実装した結果を共有して、お互いにレビューや意見交換までしたいという想いを持つ人は多いのではないかと考えました。

▼NLP Hacksの開催背景スライド抜粋

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今回、第1回目の開催ということでしたが、実施してみて手ごたえはありましたか?

2021年の12月末から広報を開始して最終的に90名まで予約が増えました。当日は71名の方に参加をしていただくことができ、12月の上旬に「やろう!」と皆で決めて企画をしてきたので、多くの人に集まっていただけたのはとても嬉しいですね。
また、開催後のアンケートを見ても好評の声を多くいただきました。企画・運営をしてきた立場としては「NLP×実装」というテーマに興味を持ってくれた人がこれだけいるんだという実感も感じられて、コミュニティのニーズがあると確かめられました。

NLP Hacksでは具体的にどのようなことをされるのですか?

NLP Hacksの大きな流れは、
①NLPに関する最新論文やニュースの共有とコメント・議論をアイスブレイクとして実施
②参加者によるLT(ライトニングトーク)&質疑応答
③懇親会
という3コンテンツで構成されています。

参加者同士で行うアイスブレイクから始まり、その後、LT(ライトニングトーク)の時間、最後に懇親会の時間を設けています。ただ、今回はまん延防止等重点措置が適用となったため、オンラインでの開催となり懇親会は中止とさせていただきました。
アイスブレイクは、参加者が事前にNLP HacksのSlackに参加をして、スタッフ・参加者が開催日までに「これ面白いよ」と投稿した論文や技術について共有する時間となっています。チャンネル参加者は、投稿されたものが面白そうだったらSlackのリアクションの機能を使って「読んだよ」「読みたい」と反応し、リアクションが多くついているものをいくつかピックアップして、コメントや議論をおこなっていました。

▼NLP HacksのSlack

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▼アイスブレイクの様子

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LTは2本実施をしまして、
・eccoによる言語モデルの可視化 [動画][スライド] 
・ONNXを使ってTransformerを爆速にしてみる[動画][スライド
というテーマで行いました。
今回は初回だったので運営側で準備いたしましたが、次回以降は参加者の方も含めLTを担当してもらう予定となっています。

▼LTスライドの抜粋

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NLP Hacksを今後どのようなコミュニティにしていきたいですか?

NLP界隈は日本語よりも英語の方がテキストデータの種類も量も豊富で、英語に対する論文や手法が多くを占めています。その手法を日本語に対して適用していくとどうなるのか、という議論を定期的に短いスパンでできる場所はとても少ないです。NLP Hacksの開催を重ねていく事で、NLP技術を実装していく方々の “たまり場” になって、困った時に相談したら誰かが興味を持って議論ができる場所にしていきたいですね。

次回は3月4日(金)19時開始予定となっているそうですね。参加を検討されている方に、一言お願いします。

今回を皮切りに3月からは毎月実施をしていく予定です。初回に参加された方はもちろん、タイミングが合わず参加ができなかった方にも、ぜひ参加をしていただきたいです。
また、自分一人だと情報のキャッチアップが大変だなと思っている人や、会社や研究室で何か実装に触れてみたけど上手くいかなくて悩んでいる人にはとても良い場になると思っています。ぜひ参加いただき、一緒に語り合えればと思います。

最後に、佐々木さんがAIエンジニアとして大切だと思う事はなんですか?

ELYZAは特定の業界ではなく、「技術」にフォーカスをしてこれまでにない社会的インパクトを生み出そうとしている会社です。特定の何か、にこだわり過ぎず新しい技術領域に対して貪欲にサーベイをしたり手を動かす事を大切にしています。
また流れが速いNLP業界で戦っていくためには、日々、情報共有・検証・議論を繰り返していかないといけないので、こういったサイクルを楽しめる事も重要ですね。
特にELYZAはまだまだ小さな会社で、少人数で素早くサイクルを回しているので、世界の最先端技術に追いつけ、追い越せくらいの気持ちを持っている必要があるなと思います。

NLP Hacks は毎月開催しております!ぜひご興味ある方はご予約ください!

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