ミッドナイトスワン
新宿で働くトランスジェンダー、草彅剛が演じる凪沙が、育児放棄された親戚の高校生、一果を一時的に預かる話である。
なお本投稿には作品のネタバレを含むためご注意ください。
この映画を見てまず調べたことがある。
性適合手術によって死亡に至る例は多いのだろうか、という疑問。
作品中では最初こそ上手くいかない2人だが次第にお互いの事を理解し合い、一果の本当の母親になりたいと強く思った凪沙が性適合手術を受けるが、一果を引きとることができなかった。
加えて手術代に貯金を使い果たし術後のアフターケアを怠った為、凪沙はこの世を去る。
性適合手術はそれほどリスクが高いのか。
事実、現代医療で死亡に繋がる確率は極めて低いようだ。
性適合手術を検討している方は安心して欲しい。
ストーリーの構成上、主要人物の凪沙が亡くなることで重みを増すための流れだったのだろうか。
一果と仲が良くなった友人は怪我で2度と以前のようにバレエが出来なくなり、バレエをしながら屋上から飛び降りるシーンがある。
人の死をちらつかせる陰鬱な雰囲気がこの作品には必要な要素だったのかもしれない。
一果役の新人女優は素人が見ても、バレエの技術は素晴らしいと感じた。気になって調べると、過去にコンクールなどで入賞しているようだ。
トランスジェンダーがメインとなる作品と初めて出会ったのは、2002年公開の映画
「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」
1997年オフ・ブロードウェイで大ヒット。
日本では三上博史が主演で舞台化されている。
私はその映画をきっかけにトランスジェンダーや性適合手術に興味を持つようになった。
ミッドナイトスワンはその事を思い出させてくれた作品だ。
淫乱なボーイズラブよりも
美しいレズビアンのほうが好みである。
劇団に所属していた際に、ドラァグクイーンの方と共演したことがある。
顔合わせの時は普通の男性に見えたが、
ウィッグ、メイク、衣装を備えた彼、嫌、彼女は本当に美しく、衝撃を受けた。
私は、女に生まれ女だと自覚している。
基本的に異性が好きだと思う。
同性を好きになることもある。
男だとか女だとか、性差別は嫌いである。
なのに、
あー…男性は力持ちだなぁ…
男性の大声は恐ろしい
などと、性別に差を感じてしまう自分がいる。
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