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謎解き その4

2007年頃の話です。

若い女の人に聞かれた。
はっきりしない声で、早口だ。

「『エーサーサルト』ってありますか?」



「え‥‥『エーサーサルト』ですか?」



「はい、『エーサーサルト』です」

(正解はなんだと思いますか?)

何度聞き返しても、エーサーサルトと聞こえる。
私も、すっかり活舌のよくなった口で何度も確かめる。

エーサーサルト???



まったく聞いたことがない。
検索するか。
しかし果たしてそれは書籍なのか、雑誌なのか。

ここで、お客さんからヒントが。

「付録にTシャツが付いてたはずなんですけど」



わかりました!



『エーサーサルト』ではなくて『エース・アサルト』です!

EーSU ASARUTO

わかります。
UとAと、母音が続いていて発音しづらいですよね。
異母音の連母音です。
しかもその前後をSに挟まれていたりして。

でも、でも、でもさぁ。
こっちが何度も「エーサーサルトですか?」って、はっきり聞き返しているんだからさぁ。

もちっとわかりやすく、
「エース アサルト です」って、
少しぐらい言い方変えてみてくれてもいいんじゃない?

相手が聞き取れていないなと思ったら、言い方を変えてみるのよぉ!
切るべきところを切ってみるとかさ。

私、沖縄の「エイサー」の本か何かかと思っちゃったよ。

かといって、相手の聞き取り能力を甘く見過ぎて、普通に言えばいいところをくっきりはっきり言い過ぎて、かえって訳がわからなくなるケースもあった。

領収証の宛名をどう書くか、バイトさんが聞いた時に

「ムーラーセーンです」と言った方。

お店の名前か何かかなと思ったバイトさんは『ムーラーセーン様』と書いたが、それを見てお客様は大笑い。

正解は『村瀬』様でした。

一音一音区切り過ぎて『ムー ラー セー』と言ってしまったという例です。




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