一人称「僕」

7月から毎日、日記を付けている。特に何も無く内容が無い日もあるが、それでも毎日続いていて「書く」ことが習慣づいてきたように感じる。日記にしては毎日長いこと色々書いているような気がする。

日記は当然「僕」の日記なので、主語は僕で、僕視点で全ての物事を書いている。

ただ、世の中の作品には「僕」以外が主語のものが数多くある。架空の人物を「私」にした小説、ショートショートや、誰を主人公とするでもなく漠然と「私」を置いて、抽象的な世界を描くエッセイ、ポエトリーなどだ。

「書く」の幅を広げようと、そうした「僕」以外の文章を書こうと机に向かってみる。しかし、全く何も思い浮かばない。生きてきて何となく積もったやり場のない感情はあるはずだが、それを「僕」以外の何かに乗せるということが全く想像出来ない。仮に乗せたとしても、それは「莉沙」や「西川」みたいに名前が違うだけで中身は「僕」そのものになってしまう。頭の中で別の誰かを創作することが出来ない。

一人称「僕」に縛られている。これが現状だ。

もっとこう、自由に飛んで遠くの世界に行ってみたい。そこで知らない他人になってのたうち回りたい。それを手元に引き連れて文字にしたい。

ここは僕にとっての飛行訓練場。翼を広げる練習をしよう。

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