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ATV A-PRO-1とATEM miniの相性問題を解決する

配信機材のノウハウはプログラミングのノウハウと違ってユーザー数の母数が少ないのでなかなか溜まらない。
今回はウチの主力配信スイッチャーであるATV A-PRO-1について発見があったので共有したいと思う。

A-PRO-1

http://www.atvcorporation.com/products/videos/a-pro-1/system.html

ROIにより4Kで入力した映像の一部をフルHDで切り取ってくれる超優秀なスイッチャー。2系統しか入出力がないが、ウチはカメラ2台をA-PRO-1経由でATEM miniに送っている。
これを活用する為に、カメラは「HDMIで4K出力可能な機種」ということになる。BlackmagicなんかはフルHDなので、そこそこいい一眼ミラーレスとかになるのだが、マイクロフォーサーズでよければLumix GH4、GH5あたりがベストだと思う。

ROIはマジで最高で、1台のカメラで擬似的に4カット作れるし、PTZも配信卓から操作できる。スイッチャーといっても操作系統は単体ではつらいので、必然的にStreamDeckを使うことになるのだが、その副産物としてATEMの操作にもStreamDeckを活用できる。例えばPinPやメディアの切り替えをStreamDeckのボタンに割り当てとけば、いちいちPCのATEM Controlアプリを操作しなくて済むので便利。設定はちょっと難しいけども。

相性問題

悩ましいのはA-PRO-1とATEM miniの相性である。一定の頻度でA-PRO-1から送った映像の色が「紫や緑」になる。HDMIケーブルの抜き挿しで直ることもあるが、治らないときはカメラの電源オフ、スイッチャーのリブートなどを繰り返してけっこうストレスが溜まっていた。

解決!

絶対になんか解決策があるはずなので、ちょっと本腰入れて調べてみた。

HDMIは接続時に相互にネゴシエーションして通信の規格を合わせている。つまり色がおかしくなるのはこのネゴシエーションに失敗しているからではないか、という予想がたつ。

A-PRO-1にはとても「ぶっきらぼう」だが細かい設定ができるアプリケーションがある。スクショはA-PRO-1から映像を送出するところの項目。

Main/Subの2つの出力の「Sampling Structure」がポイントだった。デフォルトは「Auto」なので、自動的にネゴシエーションして決定する。しかしATEM miniと会話が通じないことがあるっぽい。「RGBだよ」と明示的に教えてやることで、色がおかしくなる問題は発生しなくなった。

まとめ

もう2年ぐらいこの環境で配信をやっているが、機材のことをわかってなさすぎると反省。noteに記録しながらいろいろ試してみよう。

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