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【詩作日記】「異国の出来事 / カッパドキア」

「カッパドキア」

先ほど降っていた雪は
あっと言う間に止んで
そろそろ日も射しはじめるのかと
思われた

奇岩の家々は何も語らない
雪に降られ
陽射しに照りつけられ
そして
吹き付ける風に晒されて
その姿を変えていった

昨日は晴れていたのに
今日はすごい雪だった
この地方はまるで女心の如く
その空模様をころころと
変えていくのであろう
その変化の繰り返しが
気の遠くなる時間をかけて
続けられているのだろう


「カッパドキア」 詩集「異国の出来事」より
1997年コンヤにて 2021年再推敲

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