見出し画像

【読書】33個めの石


私が森岡正博さんを知ったのは、何年か前の山陽新聞のコラムでした。

そこには、2016年に施設で起きた大量殺傷事件の犯人に対して死刑にするべき、と考える私に対して、それは犯人の思想と同じだよ、と断じている内容が書かれておりました。

その記事を読んだ時の気持ちを言葉にすると「目から鱗」のようなことなんですが、そんなに清潔な気持ちではなく、


もっとひどく醜くて、浅はかな自分を恥じ入るようなどうしようもない感情でした。

(語彙力がなくて、私はその感情につけられた言葉を知りません。ご存じの方がいましたら教えてください。)

この本は、ネガティブだし、汚い自分を見つめさせてくれて、容赦なく私を傷つけてくる本ではあります。
けれど、その暗い感情に私は気づきたい。

本の帯にあった

とまどいながら、歩き続ける。

という言葉。

弱さから自分を知ることができる、エッセイです。


タイトル: 33個めの石---傷ついた現代のための哲学
著者: 森岡 正博
出版社: 春秋社
発売日: 2009/2/20


この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?