9月3日/お部屋の壁にかける、ちいさな世界
こんにちは、Ellie*です。
ことしは雨の多い、しっとりと蒸すような夏でした。
わたしの住む街はきょうも雨が降っています。
夏の雨はすきなので、わざと傘をさすのをやめて濡れてみたり、
サンダルを履いて水たまりのなかの、元は雨だった水を蹴ってみたりします。
こどもみたい、と思われるかもしれないけれど、もうおとなだから
だれかに咎められたりはしないでしょう?
帰ったらあたたかいシャワーを浴びて、ああたのしかった、と
一息つければ、それはとてもしあわせな日なのではないかと思うのです。
さて、9月1日から12日まで、
和歌山の「Gallery&Cafe AQUA」(以下、AQUAさん)というギャラリーで
「ROOM+」というタイトルの公募展が開催中で、
わたしも絵を2点だしています。
この夏、唯一の展示参加です。
AQUAさんの場所や営業時間など、詳しくはこちらをご覧ください↓
公募展「ROOM+」は、“暮らしに気軽に取り入れられる小作品”がテーマです。
お部屋に飾る、ちいさな作品。
そのテーマから、作品制作にあたってわたしが考えたこと、
それから詩を作品と一緒に紹介します。
*****
部屋というのは、そこに暮らすひとが
眠ったり、目覚めたり、帰ってきたりする場所で、
時には泣いたり、癒やされたり、だれかと笑いあったり
するのかもしれません
そんな場所の 一部になる絵は、
日々のちいさなしあわせを
そっと見守り、祈るような
やさしい絵だったらいいな、と思いました
今回のふたつの作品
「この向こうはあした」と
「おやすみなさい、だいすきよ」は
一日一日と、こぼれるように続いていく日常のなかで、
起点、とか、母艦、とか、ホームグラウンド、とかであるその部屋が
ほんの少し、さらに特別すてきな場所になればいいな、と思って描きました
そんな部屋に包まれて、どうか、あなたもわたしも、
今夜はゆっくりと眠れますように
*****
「この向こうはあした」
窓をつけましょう
この部屋から
あしたを見渡せるように
窓をあけましょう
ふわりと風が吹いて
あしたを迎え入れられるように
ねえ、知ってた?
あしたも あさっても その先も
ほんとうは ぜんぶ 「自由」
もしも どこにも行けないような気持ちになったら
もういきどまりだって 感じたなら
窓の向こう あしたをすこしだけ覗いてみて
*****
「おやすみなさい、だいすきよ」
心細い夜は
だいすきなものを数えましょう
チョコレート、灰色のねこ、ともだちの声、
春、夕焼け、またチョコレート、
こどものころ お母さんがくれたお花のブローチ
物語の本、みどりのにおい、おもいでの宝箱
夏休みの桃、それから、それから
こんなに だいすき があるから
きっと 大丈夫ね
そう言って、眠ります
だいすきなものでいっぱいの世界、おやすみなさい
またあしたね
*****
このふたつの作品を、12日まで展示しています。
サイズはふたつとも18cm×18cmで、
コルクボードにオイルパステルで描画しています。額入り。
今回の「ROOM+」には、73名の作家さんが参加します。
AQUAさんは、きっとたくさんのひとたちの
“お部屋を彩る”でいっぱいの空間になっていることでしょう。
時節柄、わたしは在廊は叶いそうになく、とても残念ではありますが
WEB展示でいろいろな作品をみて
おうち時間をたのしみたいな、と思っています。
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