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3月9日/“雨上がり”に雨を降らせて

つくし賞にだしていた作品が、
昨夜ぶじに帰ってきました。

箱をあけて、作品と再会するよりも先に
感想カードを探して、
その場にすわりこんで一枚一枚読みました。

はがきサイズの感想カードに
たくさんの言葉を書いてくださった方や、
わたし自身への応援のメッセージをくださった方、
また別のギャラリーでの出展で知っていただいて
今回気に留めてくださった方もいらっしゃいました。
ほんとうにありがとうございます…!

また、なかには思いもよらない感想を
書いてくださった方もいらっしゃって、
そんなふうに見えたんだ、と驚き、
自分の生んだ作品をだれかの心を通して
あたらしい目で見ているような気持ちになりました。

感想カードを一通り、ふた通り…読み返したりして
やっと、作品の梱包を解いて再会したら
懐かしいような、いとおしいような気持ちになって
思わず涙があふれてしまいました。
懐かしいと言っても、
この作品を搬入ギリギリまで描きこんでいたのは
つい半月前のことなんですけれど。

でも、雨上がりのひかりの美しさに
心を奪われたわたしも、
それを伝えたくてコルクのキャンバスに
色を重ねたわたしも、
もういまのわたしとは違うんですよね。

描いた絵と向きあうとき、
わたしは描いていたときの
過去のわたしと向きあっているような
気持ちになります。

一方的に過去を見つめているのではなく、
過去のわたしもこちらを見ていて、
親しげに、「ねえ覚えてる?」と
声をかけてくるような気さえします。

ねえ覚えてる、あの日のこと。
ねえ覚えてる、あの気持ち。

昨夜は、いただいた感想たちを手に、
こんなふうに言ってくださった方がいるのよ、
言われてみればそこもすてきね、
こんなにあたらしい魅力をみつけてもらえて
あなたはなんてしあわせなんでしょう!と
作品と語りあいました。

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つくし賞 展示作品
『雨上がりのひだまりで、踊りましょう』

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いただいた感想カードのなかに
いくつか質問が入っていたので
お答えしますね。

画材について:
アクリル絵の具で下地を塗ったあと、
オイルパステルで描きこんでいます。
雲、ひつじ、花はほとんどオイルパステルです。

完成までにかかる時間:
一週間くらいかけて考えながら
少しずつ描いていって、
最後は丸一日か二日間、集中して
仕上げることが多いです。

コルクについて:
コルクのやわらかくてあたたかみのある風合い、
色を塗ったあとも
ちいさな凹凸のたくさん残る質感がすきで
ここ2年ほど、ほとんどの作品を
コルクに描いています。

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今回はコルクの地が見えるように描いたので、
コルクについての感想もたくさんいただいて
うれしかったです…!

ほんとうはお一人ずつに
お返事したいところなのですが、
皆さまから受けとったあたたかな気持ちを
次の作品につなげていくことで
返させていただければと思います。

セントラルギャラリーで
作品に目を留めてくださった皆さま、
貴重なお時間を割いて
感想を書いてくださった皆さま、
SNSで作品をみてくださった皆さま、
そしてこまめにすてきな報告メールをくださっていた
つくしチームさま。

ほんとうにありがとうございました。
次回もきっと出したいと思える
すてきな展示でした。


このあとは、3月12日から17日まで
大阪のアトリエキプリスさんで
「春の贈りもの」という公募展に参加します。

春の作品を2点、今回もコルクに描きました。
またみていただけるとうれしいです。

Ellie*

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