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Interviews by Mitsutaka Nagira

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音楽評論家 柳樂光隆による国内外のアーティストのインタビュー記事が読めます。
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2024年5月の記事一覧

interview KEYON HARROLD"Foreverland":シンプルなものを作ろうとすればプロセスは複雑になる(7,500字)

ネオソウルが好きな人なら、ディアンジェロの来日公演でロイ・ハーグローヴの後任として演奏していたトランペット奏者を覚えている人も少なくないだろう。そのポジションはキーヨン・ハロルドの立ち位置をわかりやすく示している。ディアンジェロのみならずマックスウェルやビヨンセ、PJモートン、コモンなど、多くのアーティストがキーヨンを起用してきたからだ。彼はロバート・グラスパー世代のトップ・トランペット奏者として、R&Bやヒップホップを彩るホーンセクションの一角を担ってきた。 また彼はロイ

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short interview Mary Halvorson:about Tomeka Reid for Tomeka Reid Japan Tour 2024

AACMに所属し、シカゴを拠点に活動するチェロ奏者トミーカ・リードが遂に来日し、ツアーを行います。 しかも、現代ジャズギターの奇才メアリー・ハルヴォーソンを含む、彼女のカルテットでの来日です。 今回、来日に際してメアリー・ハルヴォーソンとトミーカ・リードにそれぞれインタビューを行いました。インタビューの公開に先立って、メアリー・ハルヴォーソンからトミーカ・リードについていくつかの質問に答えてもらいました。ツアーへの期待が膨らむ皆様に向けて、そちらを先に公開します。 取材

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interview Jasmin Godoy:クルビ・ダ・エスキーナと現代ジャズが融合した傑作『Show Me The Way』(8,000字)

2023年、ジャスミン・ゴドイというアーティストの音源が送られてきた。それは聴いた瞬間引き込まれるような素晴らしい内容だった。ブラジルの音楽、特にミナスの音楽の要素はある。だが、それだけでなく、2010年代以降、グローバルに同時進行で進化し、流布していった現代のジャズとその周辺の要素もある。2010年代以降、ミナスのコミュニティからはアントニオ・ロウレイロらが出てきて、2010年代末、ブラジル北東部のペルナンブーコからアマーロ・フレイタスが出てきた。ブラジル人たちがどんどんオ

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