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柳樂光隆の音楽評論

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柳樂光隆が書いた音楽に関する論考的なものを中心に。ここだけに公開するインタビューもあります。
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#jazz

A Sense of Space: the Catalyst of Creativity (中文譯文)

2010年是現代爵士樂界的分水嶺,自此變得饒富興味。日本的爵士樂壇尤其如日中天,新生代樂手如黑田卓也、BIGYUKI、挾間美帆和石若駿等冉冉新星嶄露頭角,熱鬧非常。爵士成為日本媒體廣泛報導的主題,其重要程度可見一斑。除了日本,亞洲整個爵士樂界都風起雲湧,蔚為風潮。今天,就讓我們介紹一位來自香港的爵士音樂人。 Alan Kwan (關家傑),是一位在香港土生土長的爵士結他手。接下來,我將引用的他本人的話,繼續介紹這位新星。 2009年,Alan隻身前往北德克薩斯大學(Uni

Interview Jeanette Wong (SFJAZZ):ジャズの博物館ではなく日常に取り入れられる音楽の提供のために(7,500字)

サンフランシスコにはSFジャズという団体がいて、彼らが運営するSF ジャズ・センターは西海岸ジャズの拠点になっている。 彼らはSFジャズ・コレクティヴというグループを運営していて、その活動はアメリカのジャズシーンにおいて重要な意味を持っている。SFジャズ・コレクティヴが特別なグループであることは以下の別記事で解説しているので是非読んでほしい。。 ここではそのSFジャズ・コレクティブを運営しているSFジャズについて深堀するために、Associate Director、Art

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interview Antonio Sanchez:"Shift"で示したプロデューサーとしての進化とメキシコ人としてのルーツ

アントニオ・サンチェスといえば、2010年代以降のパット・メセニーの音楽に欠かせないパットの音楽の最重要パーツのひとつであり、世界最高のジャズ・ドラマーのひとり。 そんなアントニオは映画『Birdman』の音楽を担当し、そこから徐々に音楽性が変わってきた。 ドラムだけで様々なシーンの感情や意味を表現した前代未聞のサウンドトラックだった『Birdman』での作業はアントニオ・サンチェスに作品を作りこむことの魅力を発見させることになった。その結果、ひとりで多重録音と編集を駆使

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ジャズ喫茶で聴きたい2021-2022のジャズ - for 21st Century Jazz Kissa : Traditional Feeling

2021-2022年にリリースされた音源の中から、2020年代のジャズ喫茶でかかってそうなトラディショナルなジャズを集めました。50-70年代のジャズと並べてかけても自然に聴けるジャズのプレイリストです。 個人的には80年代のUK発のジャズDJがハードバップやアフロキューバンをプレイしていた感じの曲を新譜からも見つけられないかなと思ってよく探しているので、勢いのあるハードバップ系の曲多めです。 過去にもやっているので、併せてどうぞ。

50 Best Jazz Albums of 2022 by "Jazz The New Chapter" #JTNC

◉Jazz The New Chapterが選ぶ2022年の年間ベスト※下線は柳樂が執筆した記事へのリンク付きです。 1. Immanuel Wilkins ー The 7th Hand 2. Joel Ross ー The Parable of the Poet 3. Makaya McCraven ー In These Time 4. Cecile McLorin Salvant ー Ghost Song 5. Mary Halvorson ー Amarylis / B

interview Rafael Martini:そもそもブラジルの音楽はシステムから外れた方法で作られている

 2010年代初頭にブラジルの新世代が発見され、「ミナス新世代」として日本に紹介された。そのきっかけはマルチ奏者のアントニオ・ロウレイロ。彼の音楽の新鮮さはすぐにリスナーの間に広がり、彼と共演しているブラジルの同世代の豊かな才能たちが芋づる式に発見されていった。彼らの何人かは来日も果たしたし、アレシャンドリ・アンドレスやハファエル・マルチニらに関しては日本盤のリリースもあった。2010年代半ばには現代ジャズの最重要人物の一人でもあるギタリストのカート・ローゼンウィンケルが自作

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Special feature:ロバート・グラスパー Black Radio 3

◉概論:ロバート・グラスパー 知っておくべき5つのポイント◉レビュー:『Black Radio 3』前2作とは異なる制作プロセスと、シグニチャーを利用した連続性◉コラム:ロバート・グラスパーと『Black Radio』の新しくなさ◉相関図:Family Tree feat. BLACK RADIO III※相関図の印刷版は全国のジャズ喫茶、カフェ、バーなどで無料配布中 ◉インタビュー:歴史を塗り替えた『Black Radio』の普遍性(Web & Rolling Stone

Review:Robert Glasper - Black Radio 3:前2作とは異なる制作プロセスと、シグニチャーを利用した連続性

本作はロバート・グラスパーの大ヒット・シリーズ『Black Radio』の3作目。これまで2作の延長にありながら、同時にこれまでの2作とは決定的に異なる作品でもある。 なぜなら過去2作はロバート・グラスパー・エクスペリメントのメンバーのケイシー・ベンジャミン、デリック・ホッジ、クリス・デイヴ or マーク・コレンバーグの四人とともにスタジオにこもって“バンド”で作っていた。『Black Radio』が1週間くらいで一気に作られたことはよく知られている。 本作は過去の2作と

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50 Recommended Non-Jazz Songs of 2018 by "Jazz The New Chapter" (with Playlist) #JTNC

Jazz The New Chapter読者のためのジャズ以外のジャンルのおすすめ作品50枚です。 様々なジャンルの要素が入り混じる現代のジャズとも同じ感覚で聴けるもの、関係がありそうなもの、今後、関係が出てきそうなものなどを集めてみました。 ※順位はありません。聴きやすい流れを重視した曲順に並べました。 Mac Miller - Swimming Vulfpeck - Hill Climber The Fearless Flyers - The Fearless Fl

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interview Dayna Stephens - デイナ・スティーヴンス:自分の楽曲は、様々なアーティストによって語られ、歌われる「ストーリー」のようなもの

Jazz The New Chapterでは現代のジャズをより深く知るためにサックス奏者を取材し続けていて、5ではサックス特集をしっかりやりました。その中でもデイナ・スティーブンスにはいつか取材したいとずっと思っていました。 その理由は彼のサックスや作品が素晴らしいこともあるけど、理由はそれだけではなく、例えば、EWI(ウインドシンセサイザー:管楽器のように息を吹き込んで演奏するシンセサイザー)を吹いている現代ジャズ・シーンのサックス奏者としてEWIについて聞いてみたかった

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Makaya McCraven - Universal Beings:Disc Review without Preparation

マカヤ・マクレイヴンの2019年作『Universal Beings』はNY、シカゴ、ロンドン、LAと分けた4部構成。このアルバムはこの年を代表する一枚であり、2010年代の重要作でもあると断言できる。 それぞれのセクションで、それぞれの地域に由来したメンバーとのセッションを行い、そこでは楽曲に関しても、現代のジャズの四ヶ所における地域性を示している。全てのセッションでドラムだけはマカヤが全て自分で叩いてて、それらの地域性や音楽性を的確に叩き分けて、溶け込んでいるのがまず驚

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PODCAST:哲学マガジン・ニューQ ラジオ - ジャズを聴いているとき、何を聴いているのだろう? ゲスト : 柳樂光隆

哲学カルチャー・マガジン"ニューQ"のポッドキャストで瀬尾浩二郎さん、今井裕里さんと喋ってます。 Jazz The New Chapterをネタにジャズ話というよりは哲学方面視点の問いに僕が答えるような形で進んでいきます。 前後編。Spotifyで聴けます。 前半 ・ジャズと哲学は似ている? ・ジャズにおける教育の進歩について ・ジャズを考えることと社会を考えること ・黒人のナショナルアンセムと言われる「Lift Every Voice and Sing」 ・

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PLAYLIST:20 Discs to know more about Thundercat - サンダーキャットを読み解くための20枚

サンダーキャットの『It is What It is』がリリースされました。 そのリリースに合わせて組まれた『ミュージック・マガジン』2020年4月号《特集 サンダーキャット 》の中の「サンダーキャットを読み解くための20枚」の選盤と全レビュー執筆をやりました。 そこに掲載されているアルバム+αをプレイリストにまとめました。 「サンダーキャットが活動しているLAコミュニティ人脈」や「サンダーキャットを起用しているアーティスト」は省いて、「サンダーキャットが影響を受けて

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Alternative Bill Evans "音響空間をデザインする録音芸術へ"のためのPlaylist

『文藝別冊 ビル・エヴァンス 没後40年 増補決定版』 に増補用の追加論考「音響空間をデザインする録音芸術へ」を寄稿しました。 この原稿では「Peace Piece」という曲を出発点に『From Left to Right』と『Symbiosis』への考察を中心に僕なりのエヴァンスの聴き方を提案してみました。 その原稿を読むためのプレイリストを準備しました。 ここではエヴァンスとフェンダーローズ、オーケストレーションとのコラボへの言及がほとんどですが、そういった様々

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