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誰もが直面する親の介護

今から4年ほど前に父は他界した。

それより何年か前に大腿骨骨折をしてから、なかなか思うように活動できず、唯一の趣味の散歩もなかなか行かれなくなった。

デイサービスでは、俳句を覚えてきて、家ではよく図書館で借りた本を読んでいた。

父が倒れて救急車で運ばれた時、本人も私も母ももすぐ帰れると思っていた。けど、すでに重度の肺炎を患っていて、肺が真っ白だった。息苦しいとか具合が悪いと言ったことなどなかったのに、入院して2週間で逝ってしまった。

思えば、晩年の父とは、よく喧嘩をした。何もできなくなってしまったら困ると思って、時には冷たく、できることはなるべく自分でやるようにとついつい父に強い口調で指図してしまい、その度に、親に向かってその口の利き方はなんだと怒られの繰り返し。父も辛かっただろうけど、正直、私も辛かった。

最近、母は、辛い脳梗塞になった。幸い、身体に麻痺は無く、言語が出にくい、食べ物が飲み込みにくいという後遺症だけで済んだ。退院して1ヶ月半でそれもだいぶ回復してきた。腹膜透析も相変わらず、自分でやっている。(多少の介助は必要だけど)

今回、病院の勧めもあり、早々に介護保険の申請をした。父の時にも介護保険のサービスはいくつか利用させてもらったが、最初は何か抵抗があって、自分たちの力でなんとかしようと思っていた。

でも、結果的に用具のレンタルで生活は楽になったし、デイサービスの利用で、趣味が増えたり、本人の気分転換にもなっていたようだったし、私や母もちょっとだけ息が抜ける日があるだけ違った。

今回、母の介護サービスの申請に行った時、担当の方が、お嬢さんがいろいろわかってらっしゃるからお母様よかったですねとおっしゃった。

これは、確実に父が私に残してくれたもの、来るべき母の介護の時に生かしてくれよという意味があったのかもしれない。

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