見出し画像

#6. 脳の性差とテクノロジー

先日、「男性脳・女性脳とジェンダーの関係」という記事をアップした。5500字くらいあるのだが、ここに書かなかったことがある。

それは、博報堂DYメディアパートナーズがなぜこれを研究したのかーーつまり、なぜ未来に“男女差”の価値を見出したのか、という疑問である。

確かに「これは女用!」とシステムを一括設定するほうが簡単(=低コスト)だろう。しかし、時代と市場はパーソナライゼーションに向かっている。というか、博報堂DYメディアパートナーズは実際に、メディアサービスのパーソナライズに取り組んでいるのだから、それを知らないはずはない。

ということはきっと、男脳・女脳というキャッチーなトピックを使って、消費者調査というフィールドでわかりやすく優位性を示すためだったのだろうな。企業や事業はいつだって、存続のために大変な苦労を強いられている。

それでもやはり、そんな性差がある未来は見たくない。個人的には中学生の姪っ子と小学生の甥っ子が生きる未来に、そんなテクノロジーがあってほしくないと思う。

なんでも自由に、好きなことを選んでいいよ。もしそれを女だから、男だからと抑圧する人やモノがあったとして、そんなものはこれっぽっちも豊かじゃないと跳ね除けていけばいいよーーと、叔母さんは思います。

それにしても、この世に1つの新たな“点”を打つために、人生をかけて培ってきた知識をもって、膨大な労力と時間を要する研究に取り組む研究者は本当に偉大だ。私たちはいつでもそれを忘れずに、次の時代に向けて、新たな“線”を結んでいかなければならない。

Top Photo by frankie cordoba on Unsplash