学会発表 | ゾウの村 ランブル日記 by Tomoko
こんにちは、日本は暑い日が続いていますね。
私はここ三週間くらい、世界が回る系のめまいが再発しており、湿気と低気圧によるダメージも相まって、しんどい日が続いています。
そんな中、先週末の某学会でコロナ禍のタイの失業ゾウに関する発表をしてきました。
スリン県・ブリラム県失業ゾウ実態調査によるアンケートデータを用いた研究成果の発表はこれがはじめてになります。
内容としては、コロナを契機として変遷したタイの飼育ゾウのケアを関係論的に捉えようとしたものになります。
アンケート結果からは、失業ゾウたちの傾向や、周囲の環境や自然との関わり方の変化などを見ていきました。
今までの学会発表では、人類学的な理論に注目することが多かったのですが、今回はどちらかというと社会学に寄せることを意識して発表を行いました。
慣れないことをして、いつも以上に発表自体はうまくいかなかったなぁと反省しています(この二週間ほど常に目が回っているので読み原稿を作れなかったことも大きいです…)。
ですが、新しいことに挑戦できましたし、これまでとは少し違う角度から調査地やデータを見れたので、結果的にはとても良い機会となりました。
また、多くの方からの質問も頂きました。
とりわけ、このnoteでも紹介している通り、失業ゾウのゾウ使いの多くがYouTuber化していること、また、それぞれのゾウを「推す」ファンがいることについて質問を頂きました。
ソーシャルメディアを通じてゾウの間での序列のようなものも生じているので、今後はそうした面にも注目しながら調査を続けたいと思いました。
聞きにきてくださった皆様、ご質問頂いた皆様、本当にありがとうございました。
そして、改めまして、失業ゾウ実態調査を行うきっかけを与えてくださり、失業ゾウに対するアンケートの謝礼兼一時支援金として経済的な支援をして頂きました匿名を希望する日本人ゾウ支援者の方、実際に現地で調査を実施するにあたり全面的に協力してくれた現地の失業ゾウ実態調査・支援チームのメンバー各位にお礼を申し上げます。ありがとうございました。
なお、いまも現地失業ゾウ実態調査・支援チームは、それぞれの知識、技術、ネットワークなどを生かして失業状態にあるゾウたちを支援しています。
このアンケートの結果自体は、私の方で入力・データ化をし、全体としての傾向などを分析したものを現地のエレファント・ホスピタルや、現地コミュニティ、ゾウを支援するネットワークなどとも共有しています。このデータは、実際の支援にも既に活用されています。
また、アンケート結果を用いた研究成果については、近々、国際学会でも発表予定です。
今後、論文としても発表出来るかと思いますので、ご関心のある方は少々お待ちいただければと存じます。
まずは、世界が回る系のめまいをなんとかしたいところです…。
対策等ありましたら、ぜひとも教えてください。