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30代無職の記録 1-3日目

プロローグ

会社を辞めた。
これまでも転職経験があったので、退職自体は慣れたものだった。
今回が特別なのは、「次」を決めずに辞めたことだ。
退職日を過ぎてから、所属も所属予定も無い状態となった。

計画性のある行動とは言えないが、決して衝動的に辞めたわけでもない。
転職して働き始めた会社がどうしても合わなかった。
2日目帰ってきた時には家族にそのことを打ち明けていた。
それでも、すぐに諦めたり逃げ出したりするべきではない、続けていけば慣れて、大丈夫になるはずだと自分自身に言い聞かせて頑張っていたが、日に日に精神的・身体的に弱っていった。
自分の中で思考が良くない方向にいっている感覚があった。
その思考が一線を超え、そのことが日常になっていった。
慣れることより、壊れることの方が早そうだと確信したため、辞める決意をして会社に申し出た。

転職活動をして、「次」が決まってから退職申し出をすることの方が常識だと思うし、今回もそれができたかもしれない。
ただ、日に日に弱っていき覇気がない状態で面接に臨んでもいい結果が得られなそうだったし、今回の一件を、環境要因と自分要因をしっかりと整理して、次こそは良い転職を行いたいという思いが強かった。
そのため、一度無職になり色々とこれまで手をつけられなかったことにも手を伸ばしつつ、自分と向き合う時間を作ることに決めた。

この間、これまで先送りしてきたことや、新たにチャレンジしたいことが幾つかあり、それら無職期間の記録を綴る場としてnoteに投稿することにした。

家族とは、この無職期間は最大で100日間という約束をしている。
特に期間に深い理由があるわけではない。あの一時期話題になったワニの作品のように、「100日後には羽ばたきたいね」というノリで家族で決めた日数だ。
「毎日投稿」などと決めて首は締めたくないので、気分が上がった時にこのnoteを更新していくことにしたい。

1日目

朝は5時半に目が覚めた。
昨日までと変わらない朝のルーティン。
白湯を飲み、プロテインを飲み、シャワーを浴び、コーヒーを淹れる。

通勤する必要がない。
100日後に羽ばたくとして、この間何をしていこうか。
マイPCでNotionを開いてプロジェクト管理用のページを作成し、思い思いにやりたいことを書き出していった。

大抵こういう時、「計画を立てる」で満足してしまうのが自分の悪い癖だ。
「100日間の計画を立てる」という行為をしている中で、「●●に関する計画を立てる」というタスクを書き出す。一向にその中身に関して進展がしない。それでも、何となくNotionのページが埋まった状態を見て満足をしてしまっている。

コーヒーの自家焙煎をしてみようとなった。近所の100均でザルを2つ買ってきた。ザル同士をくっつける必要がある。ネット検索をして、番線なるもので括り付けてしまえばいいことを知る。ホームセンターでステンレス製の線を買ってきた。これで今日は満足である。

2-3日目

家族で軽井沢に行った。
私個人としては人生で初の軽井沢である。

退職前から決まっていた旅行だった。
私の状態を見かねて、リフレッシュのために家族が企画してくれた旅行であった(のだと思う)。
大好きなビールに温泉に、疲れた心を癒す青々とした自然。気持ち良く2日間過ごすことができた。

軽井沢の晩にふと、くしゃみを小さくする方法が気になった。
家族からは前から、私の「べっくしょん!!」という大きなくしゃみをイジられていた。
直接的に「静かにして」とは言いづらいからイジるという方法を取っていたのだろうと思う。
これまでは気にも留めていなかったが、ふと、そういえば小さくできるものだろうかと気になった。
こういう調べ物をするとき、私はもっぱらYoutubeを活用している。
検索し、トップに出てきた動画を見てみる。

どうやら、息を吸った分大きなくしゃみが出るらしい。
くしゃみが出る気配がした時は、息を吸わないといいようだ。
早速試したいのだが、試したい時にくしゃみが出てくれない。
諦めて眠ることにした。

翌朝、軽井沢を散策中にくしゃみが出る気配がした。
試しに息を止めてみる。むしろ少し吐いて待ち構える。
「べっほん」と、いつもと比べると格段に音の小さいくしゃみが出た。
家族のお墨付きを得た。
大変満足した。
どんどんと実践して「小さなくしゃみ」を習慣化したい。
次のくしゃみが来ることを楽しみに過ごしている。

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