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本当に鉄パイプって冷たいの?

 どうもエレメントクリエイターズのまったりミクロです。

「ふとした拍子に金属製のものに触れてみると冷たく感じる」
 これって当たり前ですよね。
 日陰にある誰も触れていない鉄パイプがあれば触る前から
「これはきっと冷たいのだろうな」
 と思うでしょう。
 
 では「なぜ冷たい」のでしょうか?
 金属であれば必ず冷たいのでしょうか?

 私もふと疑問に思ってたくさんの種類の金属パイプを触り比べしてみました。
 そしたらあったのです、比較的ぬるいパイプが。

 
 では問題です。
 次の内ぬるかった金属パイプはどれでしょうか。
(なお室温は25℃とし、直射日光の当たらない環境下であるものとします)

A 鉄パイプ
B アルミパイプ
C 銅(線を丸めた)パイプ
D チタンパイプ
 鉄パイプ冷たいと最初に書いていますが、果たして


 正解は
 D チタンパイプ です。

 皆さんは夏でも冬でも役に立つ「魔法瓶」というものをご存じかと思われます。
 チタンはその素材の一つですね。
(まぁ、私が握らせていただいたのはチタン合金のパイプでしたがね)


 ではなぜ鉄だと冷たく、チタンだとぬるく感じたのでしょうか
 これには熱を感じるメカニズムが関わってきます。
 知っておくべきことはたったの2つ

・熱は奪われるもの
・金属は熱しやすくて冷めやすい

 これだけわかればOK

 皆さんは普段から冷たいものに触れた時、「熱が奪われた」というでしょう。
 「冷気を奪った」などとは表現しないと思います。
 これは言葉通りの現象で、熱は高い方から低い方へいくのです。

 ではここで金属の熱しやすく冷めやすい性質から金属が人肌に触れた場合を考えてみましょう。

 金属は、日陰に置けば体温より持っている熱量は低くなります。
 そのため熱は人肌から金属へ移ります。
 「熱が奪われる」のです。

 ということは「冷たい!」と感じるということですね
 チタン――魔法瓶の性質を考えてみましょう。
 端的に言えば熱しにくく冷めにくいです。
 言い換えると「熱を奪いにくい」ということになります。

 もうおわかりですね。
 チタンや魔法瓶は熱の奪い合いが行われにくいのです。
 なので触っても熱が奪われる速度がゆっくりなので「ぬるい」と感じるのですね。

 魔法瓶のような素材の他にも、熱の伝わりにくさを利用した造りはいたるところで見られます。

 例えば空気の層は熱を伝えにくいことから
 「冷凍庫の中でも泡まみれになれば寒くない」
 といったテレビ向きの内容から

 「北海道をはじめとした寒い地域では二重玄関を採用」
 「某漫画にてマグマの中でも気泡を発生させて耐える」

 といったような実用的な方法まであります。

 もしも一日の寒暖差が 30℃を超えるような異常気象に見舞われた場合
 あわてず騒がず魔法瓶の中に入るか
 泡の中で生活すれば無事に生き残ることが出来るでしょう。
 (それにより冷たい視線を浴びることとなっても私は責任を取りかねます)

 寒い時期ですが、熱の通りを悪くして乗り切っていきましょう!

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