![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/123646953/rectangle_large_type_2_793de7d94e7393bc3d2b05ba5218b5b1.png?width=800)
令和2年度 機械科目 問5 電験3種過去問
問題
![](https://assets.st-note.com/img/1701743375287-G1gWyl9h2p.png)
考え方
この問題は、同期電動機に関する問題である。同期機や変圧器など交流を扱う際には、ベクトルであることに気を付ける。そのため、ベクトルを書きながら考えていく。よくある間違いとして、直流機の時と同じように単純に足し算、引き算して値を求めるということが多い。このような間違いをしているうちは、ベクトルの考えができていないので、交流の取り扱い方を勉強するといい。
解答例
問題文の図から、次の関係が成り立つ。
$$
\dot{V} = \dot{E}+jx_{s}\dot{I} \tag{1}
$$
相電圧$${\dot{V}}$$を基準としたときのベクトル図を書く。力率が1なので、相電圧$${\dot{V}}$$と電子機電流$${\dot{I}}$$を書くと、図1のようになる。
![](https://assets.st-note.com/img/1701862543916-D1Oa3dTWrR.png?width=800)
誘導起電力$${\dot{E}}$$は、式(1)より、
$$
\dot{E} = \dot{V}-jx_{s}\dot{I} \tag{2}
$$
で求まる。したがって、同期リアクタンスの電圧降下分$${-jx_{s}\dot{I} }$$と誘導起電力$${\dot{E}}$$を書くと、
![](https://assets.st-note.com/img/1701866095487-d4oUQp3BR9.png?width=800)
となる。注意点としては、同期リアクタンスの電圧降下分$${jx_{s}\dot{I} }$$は、普通は電流に対して、$${90\degree}$$進みになるが、今回は、$${-j}$$なので、$${90\degree}$$遅れ方向になる。
図2より、誘導起電力$${\dot{E}}$$の大きさ$${E}$$は、
$$
\begin{align}
E &= \sqrt{V^{2}+(x_{s}I)^{2}} \notag\\
&= \sqrt{200^{2}+(8\times 10)^{2}} = 215 \,\rm{V}\tag{3}
\end{align}
$$
となり、答えは(4)になる。
関連記事
交流回路のベクトル図
https://note.com/preview/n4dac09052577?prev_access_key=5729f8f169b5ed8c6c0e01d44e4acb1b
サイト
https://sites.google.com/view/elemagscience/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?