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2023 勝田全国マラソン サブ3挑戦

サブ3やった事あるよ!

 って言ってみたい!と思えたのは2020年の勝田マラソンのゴールのあと。それまでのベストタイムが3時間40分くらいだったのが、3時間11分(ネット)に大きく更新できたので、調子に乗ってしまったんだと思う。ただ、それを公言してしまったために引くに引けなくなり、100マイルやバックヤード向けの練習の合間に、1-2週間に1回スピ練とペース走を入れてちょっとずつ走力を上げてきた。大会2週間前に10km、1週間前に15kmの4分/kmペース走を少し余裕を持って走る事ができ 、少し自信を持ちつつ2023年1月29日に開催された勝田全国マラソンという挑戦の舞台に立つ事ができた。本当に余裕がなく写真も撮れていないので、自分の備忘録用として書いておきたいと思う。結果は2時間58分59秒(ネット2時間58分01秒)で、無事に”サブ3やった事あるよ!”って言えるようになりましたw

 家族が応援に来てくれるという事で一緒に水戸駅近くに前泊し、朝電車で勝田駅へ移動し会場に9時20分頃到着。おにぎりを食べつつ準備を開始する。今回の為に奮発したアディオスプロ2を履くが、なぜか練習の時には感じなかった左足の前側が当たる感じがして、何度か結び直すも良くならず緩めにするとおさまるため両足とも緩めで結んだ。結果、終わってみたら左足は何ともなかったが、右足人差し指先端が痛くなった。改めて靴紐の調整の難しさを体感した。

ランニング日和で横断幕も清々しく見えた

 その間に、厚木大学の仲間でプロペラキャップを被ったバナナちゃんに遭遇。別のプロペラキャップ団体に声を掛けられたと言っていて、あのキャップで被るほどの参加人数が多い大会の凄さを知る。その後シミシミズ君にも会ったがプロペラキャップは被っていなく、タイムを狙ってランニングキャップを選択したとの事。俺もだよって言いつつ、内心は迷った挙句妻の助言により家に置いておく選択をして良かったと思えた。30分前にジェルを飲みその後トイレに行き、身支度をしているところで久しぶりの布間さん、平賀さんに会えた。相変わらずのコンビ感と明るさにかなり和め、スタートラインへ移動する。今回はDブロックだったので、曲がる直前のスタートラインのある通りの一番後ろに並ぶことができた。ただ、Hブロックのおっさんがそこに並んでて、ローマ字が理解出来てないようなので教えてあげようかと思ったが、変なエネルギーを使うのも嫌だったのでせめてもの抵抗でその人の前に並んだ。後から考えると器が小さいw他にもローマ字教育を受ける事ができなかったと思われる悲しきおじさんおばさんがチラホラいて、残念感が半端なかったが人に影響されている場合ではなかった。自分も3年前にGブロックから出てスタートラインに到達するまで6分掛かりもどかしさを感じたが、それがルールなんだから守りたくない、読めない、理解できないなら出るなって思う。もしこれを読んでいてハッとしてくれる人がいたら、自分を変えるチャンスだと思って今後はダサい事や後ろめたいと思う事はしないでくれたら嬉しい。誰に言う必要もない、これから正せばOKです!
 ってちょっとネガティブな感じになっていたところで、横に家族が来てくれて前を向かせて貰えた。しかもちょっと前にあのチー100の前田さんがいると教えてくれた。前田さんの名前を聞くだけで安心感が出てくるので、かなりリラックスすることができ気分良くスタートできた。スタートラインまでは1分弱くらいで行けて、そこからは人は多いが5分切り位のペースで走り始める事ができたのでそこまで焦りが出ず良かった。最初のコーナーから先が片車線しか使っていなかったので密集度はあまり変わらず、ちょっと気を使いつつ抜きながらのランだったが、2km通過の時に4'15ペースだったので安心できた。もうちょっと早く走ろうと思えば走れる感じだったが、なんとなく弱い差し込みのような腹痛があったのでこのペースで様子を見る事にする。4km地点くらいのところで、厚木大学のインスタをフォローしていて自分が参加する事を知ってて探していたと言ってくれた篠崎さん?(間違っていたらすみません)に声を掛けて頂き励まし合えて力が出た。

5km通過 22分19秒
 スタートラインまでの58秒と最初の混雑を考えると悪くはないタイムで走れたことに安堵する。徐々に差し込み感も消えてきたので、力を入れずに少しだけペースを上げるためにちょっと大きく走る意識にする。結果ちょっとリズムが良くなった気がした。7kmのエイドでポカリを飲みイイ感じなってきたところで、ちょっと前に大集団が見えたのでまずはそこに追い付くようにリズム重視で進み意外とアッサリ追いつくことができた。同じウェアを着た人たちが何人もいて明らかにサブ3を狙ってる感がある集団で、追い越す余裕はあったが一旦落ち着いて一緒に行くことを決めた。お陰で結構風よけになったしラクさが出た。

10km通過 43分18秒 (5kmラップ 20分59秒)
 感覚通りちょっとペースが上がりつつもキツさは上がっていなかったので、少し安堵しつつこの集団でラクに走る方法を考えていた。風よけも良いが前後左右の近くに人がいるのも妙に圧迫感があったので、少しだけ外れる感じで走った方が気持ちよい事に気づいた。そんな中、12㎞地点辺りで歩き始めたキョーヘイさんが歩道に入った瞬間が見えたが、直前までキョーヘイさんだとは気付かず声を掛けられなかった。かなり心残りだったが、諦めて自分のペースとリズムに集中しようと思えた。そのあとに最初の大きめの下り坂へ入る。そこで集団から離されてしまった。相変わらず下りの下手さを嘆いたが、絶対登りは自分の方が強いと言い聞かせ、無理に追わず登りで少し頑張り追いついたところで15km地点に。

コース高低図、100マイルに比べれば何ともないって言い聞かせた!

15㎞通過 1時間4分16秒 (5kmラップ 20分58秒)
この5kmも狙い通りのタイムだったので安心する。ここで予定通りアミノバイタルゼリーを摂取し次のエイドでポカリを飲むが、またしても軽い差し込みが発生。幸い走りに影響するほどではなくペースを維持できていたが、少し焦った。この辺りは日陰ポイントとなる車道端が凍っていて、無駄に滑らせて余計な力を使っている余裕がない自分にとっては結構気を遣う区間だった。結果各1kmが5秒くらい上下していたが、集団と一緒だったのでついていく事に集中することで余計なことを考えないようにした。19㎞地点辺りで家族の応援を貰い元気が出てちょっとしたところで20km到着。

まだ余裕がある感じだった

20km通過 1時間25分28秒 (5kmラップ 21分12秒 )
 この区間もまあまあな感じで走れたことに安堵する。が直後のハーフ通過が1時間30分6秒でいきなり焦りに変わる。スタートラインまでの58秒をマイナスしても、後半1時間31分も掛けられないほど余裕がないのである。ここまでそれなりに頑張ってきたのにこんなに余裕がないなんて思っていなかったので、一気に状況が変わった感が出てしまった。計算は得意だが、Mペースでの計算練習はしてこなかったので上手くできず、何度も何度も確かめるように暗算するが、どう計算しても後半も最後まで同じペースでいかないとサブ3出来そうもない事が自分の中でも確定した。計算のせいなのかこの区間での家族の応援に気づけなかったが、お陰で意外と5㎞はあっという間感だった。ただ、撮って貰った動画の表情は必死な顔をしていたwちょうど足底の痛みも出始めたころだった。

25km通過 1時間46分33秒 (5kmラップ21分5秒)
 ちょうど25km地点は高架橋の上のため、その先の下りでリズムを付けて走っていたところですぐ前にチー100の斎藤さんにいる事がわかり声を掛けて、そのちょっと先で今度は佃さんに抜かれながら声を掛けて貰いなんか集中力が上がった。やっぱり意識を前に向かせることで身体の動きも変わるし、意識を前に向かせるには思うだけではなく声を出した方が良いと思えた。お陰でなんとなく足底の痛みが和らいだような気がして、最後上げられるんじゃないかって良い勘違いができた。

30㎞通過 2時間07分37秒 (5kmラップ 21分4秒)
 当初計画はここでもう1度ジェルを摂ってブーストを掛けたかったが、エネルギー切れ感もなく差し込み再発を恐れてエイドのポカリだけで最後まで行く事を決めるとともに、上げるのはもう少し抑える事にした。後から振り返って良かったと思えたことは、判断に悩んでだらだらせずに早めに決断した道を信じてそっちに集中することで、余計な事を考えずに済んだことだと思う。一方終わってから数時間頭痛があったので、結局エネルギー不足になっていたのかもしれない。まだまだ試さなきゃいけない事が多いなって思えた。この区間はちょっとしたアップダウンが何度かあり、明らかに遅いペースの人が出始めるので、引っ張られないように自分のリズムをより意識した。トレイルランナーとしてこれはむしろ良い刺激だと言い聞かせ何とか乗り切った。

35㎞通過 2時間28分42秒 (5kmラップ 21分5秒)
 ここまで何とか粘ってこれた事に安堵しつつ速度を上げるつもりだったが、足底は痛いしハムの張りもあるしでそんな余裕は全くない。ひたすら同じペースで耐え忍ぶ感覚だった。それでも36km付近で佃さんに追い付きもう1度励まし合う事で元気を貰う。やはり自分は人と会って話す事で心から元気が生まれ、それが身体にも好影響を与えるようだ。そしてなんとか前半に走った大通りに帰ってきて下りの勢いを借りて走っているところで、斎藤さんに勢いよく抜かれる。その勢いを自分も借りたかったがあまりの速度差でついていけなかった。ただ、大きく足を動かす意識を思い出すことができ、周りを抜く機会が増えた事で自分はまだ元気だと思い込ませ、1㎞毎のファイナルカウントダウンを進めていった。

40km通過 2時間49分48秒 (5kmラップ 21分6秒)
 ここまで粘ってきたらさすがに気楽に走れるでしょうと思って通過した40kmだったが、あと2㎞ちょっとで10分、グロスサブ3達成にはまだキロ5分じゃダメだとわかり、もう1度大きく脚を動かすイメージを持ち走る事に集中する。そして残り1㎞くらいでさすがに何とかなりそうだとわかったが、ここまでさんざんやってきたインターバルやペース走、一緒に走ってくれた仲間の事を想い出し、アツい思いがこみ上げ最後まで走り切ろうという感覚になれた。いよいよゴールの公園が見え、曲がって公園に入ったところで家族が目に入り勢いを貰って何とかグロスでもサブ3達成。泣く寸前くらいの感動がこみ上げてくる中横を見たら前田さんがいた!思わず飛びつく感じでサブ3を称え合う事ができた。ネットタイムも全く同じで、運命の人なんじゃないかって思ってしまったw

ラップが粘り感を物語っているw

 終わってTシャツを見たら血がにじんでいた。それを見て乳首が痛くなり絆創膏を貼り忘れていた事を思い出す。あんなに痛かった足底の痛みは消え右足人差し指の痛みや左ヒザやハムの筋肉痛など走っている時には出てなかった痛みが出てくるのが不思議に感じた。
 ただ、それ以上の達成感が凄かった。今の自分しか知らない人には伝わりにくいと思うが、何年か前の自分は本当に走力もなくスピ練も全くできない平凡ランナーだった。それでも、自分でも恐ろしいと思える目標に対して、できる事を信じやらなければならない事を決めやる選択をし続けると達成できるという事を、自分に味わわせる事ができて本当に良かった。でもそれは一人ではできず、一緒に練習したり応援してくれた仲間や家族のお陰だと改めて思った。この感覚や人を信じて応援する事によって貰える力を広げていきたい。それを広げる事でまた自分も応援してもらえ、好循環スパイラルを回す意識をしていきたい。
 実は今回でサブ3を達成してマラソンを卒業したいって言っていた。久しぶりに走ってみると3時間走り続ける事は本当にキツく、100マイルとは全く違う、走力、精神力、マネージメント力を求められる事がわかった。このNoteを書いていて、長距離レースと比べればたったの3時間にも関わらず感情の上下があった事に改めて気付き驚いた。つまり、普段の練習とは違うものを鍛えられるという事であり、様々な力を求められる100マイルで自分が弱いからこそ逃げている部分を鍛える事につながるのでは、という気付きに繋がった。なので卒業はやめてこれからもスピ練/ペース走も続け次のステージを目指す事にした。早速次のスピ練が楽しみ!

Stravaの記録はこちらです➡https://www.strava.com/activities/8468857578


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