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失恋の痛手も敗北の悔しさも力にできる。「隠れ負けず嫌い」のあなたが輝く2つの方法。

ナンバーワンにならなくてもいい。
でもナンバーワンになりたい自分がいる。

多様性の時代には人と違うことが価値だと言われます。1位を目指して競うなんてナンセンス、自分は自分だけの道を行くのです。
そう思っているのに他人と比較してしまう。そんな時ありませんか?もしそうならあなたは「隠れ負けず嫌い」かもしれません。

隠れ負けず嫌いとは、負けん気が強いのにそんな自分を認められない人です。そんな人いるのかって?少なくとも世界に1人はいます。私です。
でも最近「負けず嫌いは美点なんだ」と胸をはって言えるようになりました。また、その気持ちを継続するために小さな工夫を2つ始めました。すると少し生きやすくなり行動が変わってきたのです。

世間がオンリーワンを謳う中、今回はあえて逆行して人と比較することを考えてみましょう。なぜなら、比較から発生する悔しさ・羨ましさを認めることで「隠れ負けず嫌い」のあなたは輝けるからです。

転ばないスマートさもいいけれど。
転んでも歯を食いしばって立ち上がるあなたを賞賛したい。今回はそんなお話です。

元カレを見返したい彼女はDMM英会話を始めた

私はすれ違いざまぶつかった時に先に謝られると人として負けた気がします。
久しぶりに会った友達が痩せてたら悔しいし若者の肌ツヤには見ないふりをしたいです。
スムーズに提案が承認される同僚は羨ましいし、自分にはないITスキルを持ってる人は輝いてます。

そして堂々と羨ましがれる人が羨ましいなと思います。

羨ましいとか悔しいなんて表に出したら周りを暗くしてしまう。遠巻きにされてしまう。何熱くなってんのと笑われてしまう。笑顔で余裕をもって何でも受け入れるのがかっこいい大人。そうあるべき、そうじゃないといけないんだ。

そんな風に思って生きてきました。周りだと長女はそんな人が多かったです。お姉ちゃんなんだから、は我慢を強いるキラーワードですね。男性でも感情を押し殺す人は多いと思います。上司だから、稼ぎ頭だから、男だから。呪縛の言葉はどこにでも転がっています。

そうやって生きてきて二十数年。
先日、全く面識のない10代から50代の人たちと徹夜で話し合う機会がありました。私はその中でも30歳の女性と仕事観や人生観について話していました。ソファと床に座り込んで、お酒ではなくコップに入れた水道水を飲みながらタメ語でおしゃべり。

男女のケンカ

恋愛の話にもなりました。その子は1か月前に尽くしてきた年下男子に振られて「私は絶対悪くない!」とのこと。そこまでなら「そうは言っても自分の非も認めような…」なんて薄目でほほ笑むところなのですが、次の一言が予想外でした。

「だから英語では負けるもんかって思って英会話続けてる」

え!?そこ何でつながった??
確かに彼女は毎晩DMM英会話でオンラインレッスンを受けています。いつか海外で働きたいと夢を語る彼女。なんて意識が高いんだ…それに比べて自分は…なんて落ち込んでいたのですが、始めたきっかけはその失恋とのこと。

「なんでそこで英語??」
「いやー、あんな別れ方したから絶対その子を見返したくて!
 で、悔しいけど彼は確かに英語めっちゃがんばってたから私も英語で絶対負けるもんかって」

意味がわからない。
失恋は悲しい→振られたのが悔しい→彼を見返したい→彼ががんばっている英語分野で見返す。どうやらこんな思考回路のようです。
ただ、理屈は理解できずとも英語をがんばる彼女はキラキラしてました。その輝きは「悔しい!見返したい!」という気持ちから生まれたもの。

私が否定してきた「悔しい。羨ましい。負けたくない」のネガティブ三兄弟。彼らは彼女の背を押すポジティブ三兄弟になっていたのです。
そこで感じたのは「気持ち自体には良いも悪いもないんだ」ということ。
「悔しい。羨ましい。負けたくない」と思うのは悪いことではなく、自分にとっての良い悪いを分けるのはその後の行動なのです。

「隠れ負けず嫌い」 始まりは高校一年のテスト

じゃあなぜ負けず嫌い=悪いと思うようになったのか。自分がネガティブ三兄弟を生み出したきっかけを思い出しました。

中学校時代の私は定期テストで1位をとり続ける優等生。そのまま県内の進学校に入学し、自信満々で高校初のテストを受けました。ですが、その結果は2位。
今思えば、公立中学校から県下有数の進学校と比較対象も大きく変わっています。人数も一学年150人から270人と2倍近く。ライバルが質量ともに増えた中で2位なら上々でしょう。

でもその時はそう思えなかった。1位から陥落した自分に失望しました。
「2位なんてさすが」と喜ぶ父親に、「そんなことないよ」と謙遜しながら心の中では本当に「そんなことない!」と叫んでいました。それを声に出せなかったのは「負けて悔しい!勝ちたかった!」ということが格好悪いと思ったから。負けを認めるのはプライドが傷つくから。プライドを守るために順位なんて気にしない自分でいたかったんです。

白紙のノート

でも、本当は泣いて悔しがればよかった。泣き終わったらケロッと1位奪還のために努力できたかもしれません。プライドを優先した結果、私は努力をすることさえ負けだと感じてその後結局1位になることはありませんでした。
「悔しい。羨ましい。負けたくない」から目をそらし、行動しなかったことで私が彼らをネガティブ三兄弟にしてしまったのでした。

隠れない負けず嫌いになれる1日3分

友人の失恋話から原体験をふりかえった私。今からできることはなんでしょう。
まる一日考えてこの2つをひねり出しました。どちらも1日3分でできます。特に落ち込んだ時にはエナジードリンクのように効きます。

1. 悔しさ・羨ましさを感じたら声に出すこと(ただし一人の時に限る)
2. 人の羨ましいところをノートに書くこと。それと同じ数だけ自分の良いところも書くこと。

1を始めた頃は、自室にも関わらずささやき声での「く、くやしい…」しか言えず。1週間たって慣れてきて会話時の大きさで言えるようになりました。目標はジェットコースターでの絶叫レベル。富士急ハイランドのジェットコースターで落下しながら「悔しいーーーーー!!」と雄たけびを上げたいです。

2はスケジュール帳の1ページ10㎝四方に書いてみました。真ん中を縦線で区切って、左にその日悔しかったこと、右に自分の良いところをあげてみます。

左)●●さんはみんなに信頼されて話しかけられている。自分もあんな風になりたいのに…。
右)ちゃんと今朝ゴミ出しができた。

ゴミ出し

はい、右と左のバランスが何だかおかしいですね。左のシリアスさに比べて右の日常感ときたら。
ただ、左を書いてみると抱えていたものを吐き出せて少しスッキリします。右はささやかすぎますが、小さくても自分の長所が書き連ねてあるのを見ると気分がよくなります。「意外と自分悪くないじゃん」と思えます。

1・2を行うことで「悔しい。羨ましい。負けたくない」から目をそらさなくなりました。そして、小さな長所は行動を起こす自信をくれます。

実際このノートを書いた後、「まあ●●さんにはなれないけど、明日誰か一人には話しかけてみようかな」と思えました。翌日「最近お元気でしたか~?」と挑戦したところ、その雑談は夏野菜カレーのスパイスについて謎の盛り上がりをみせました。
●●さんへの悔しさは、夏野菜カレー雑談という楽しさに昇華されたのです。

見上げる女子

「隠れ負けず嫌い」は上を向いている

もしあなたが他人と比較したりプライドが傷ついたと感じていたら。正直に羨ましがったり悔しがったりしませんか?

その気持ちは行動のエネルギーになります。押し殺さずに声やノートに吐き出しましょう。客観的に見返すと新しい行動ができます。その行動は今よりポジティブなあなたを連れてきます。

今より上を目指すからこそ今の自分が悔しいんです。上を向き続けるあなたは素敵です。この記事を読んで押し殺している気持ちに気づいたら「悔しい。羨ましい。負けたくない」と声に出してみてください。

そして最後にもう一言付け加えましょう。

「だから、がんばる!」

Text by ひらふく(おとな教育の実践人事)

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