【書評】アイデアソン!: アイデアを実現する最強の方法

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社内でハッカソンを主催する運びとなって、その前準備の一環としてアイデアソンを開催することになりました。今までハッカソンを参加することは何回かありましたが、主催するのは初めてで、とりあえずなんとなくの雰囲気でやってみていますが、その中でもアイデアソンは司会進行の腕が非常に問われるイベントで、なんとかうまく回していこうという思いで、以前から知ったこちらの本を購入して読むことにしました。

本書は 4 部構成で、第 1 部はアイデアソンの俯瞰的な紹介、第 2 部は実際のアイデアソンの進行の仕方や気をつけないといけないポイント、第 3 部は実例を出し、そして最後の第 4 部はアイデアソンで使えるいくつかのメソッドの紹介です。ちょっと面白いのは普通なら実例を最後の構成にするかと思いますが、本書ではなぜかその一つ前にしています。そしてその実例の中では成功例だけでなく、失敗例も記載されており、それを読めばより具体的にどんなところに気をつける必要があるのかがわかります。

ただし今回は残念ながら時間の余裕があまりなく、ほとんどは読み飛ばすだけでした。ところが実はこの本の著者が司会進行を担当したハッカソンに参加したことがあり、本を軽く読み飛ばすだけでも当時の回し方が記憶に蘇って、おかげさまで昨日は無事アイデアソンの成果を出せました。そんな中でも個人的にとてもお勧めしたいのは「ブレインライティングシート」と「アイデアスケッチ」の組み合わせです。

「ブレインライティングシート」は一つのテーマを決めて、テーブルに座った参加者全員に紙を 1 枚ずつ配って、そのテーマから連想された単語を一つ書いてもらいます。そして書いたら次の人に渡しながら前の人からの紙をもらい、またそのテーマから連想された単語をもう一つ書く、というような繰り返しです。別の人からの単語をヒントにすれば、今までになかった発想が出てくるかもしれない、という狙いです。そして最終的に出来上がった全ての紙をベースに議論すれば、より発想が膨らむでしょう。

「アイデアスケッチ」は、具体的にいうと今回はアプリハッカソンですので、紙の左半分をアプリのメイン画面、右にアプリの簡単な紹介を 3 行で書くというスケッチです。一人に最低 1 枚は書いてもらいますが、最大という上限はなく、時間と発想力が許す限り何枚でも書いて大丈夫です。

これらの二つを組み合わせることによって、ブレインライティングシートで得られたたくさんの発想を自分のアイデアスケッチに書けます。そしてさらにそれをみんなで見せ合うことによって、「おおおこれは面白い!」というような発想が出てくるかもしれません。

今回のアイデアソンはあくまで明日行うハッカソンの下準備に過ぎないため、発散だけで終わりにして収束はしませんでしたが、おかげさまでとても好評をいただいており、これからアイデアソンを主催する機会がありましたらぜひこちらの本をお勧めしたいと思います。

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