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絶対的な価値のありか

プロダクトの”3つの価値”


プロダクトそのものにある価値とは価格、性能(機能)、信頼性です。


そのプロダクトを「買う」と既に決めている人に対して、それ以外の価値を示す必要はありません。


人は買うと決めるまでのプロセスより、そのプロダクトに対してお金を払うべき合理的な理由を見つけ、それに納得することにより多くの時間を割きます。


価格交渉なんかはその典型例ですね。


・価格 =『私は得な買い物をした』と納得したい。

・性能 =『私はモノを見る目が確かだ』と納得したい。

・信頼性 =『実績のあるブランドだから』と納得したい。


セール


要するに『背中を押してくれ!』ということ


この成約直前の最後のステップは『買いたいのだけれども絶対に損はしたくない』という考えに基づいた心理作用なので、

『既に購入を検討している人』に対しては、そのプロダクトの3つの価値のいずれか、または全ての価値を見せるようにアプローチすればいいだけです。


”お金を払った自分をあとでバカみたいに思わなくて済む理由。”


それがプロダクトそのものが持つ価値なのです。


”絶対的価値はプロダクトに存在する”という常識の罠


プロダクトそのものにある価値は『購入の決め手』となる要素であることはご理解いただるものと思いますが、見方を変えると、

見込み客が自分に必要なものかどうか?がまだ分かっていないレベルでは『プロダクトそのものの価値は特段に意味を成すものではない』

という話でもあります。


ポルシェ


人間のプロダクトに対する関心ごとは、そのプロダクトが自分を幸せにしてくれるのかどうかの一点だけです。


求職していなければタダであってもコンビニのレジ横に置かれた求人誌を手に取らないと同じことで、

商品パンフレットやカタログのようにプロダクトの価値にフォーカスしたコピーは、まだ実際に購入を検討するレベルに至っていない見込み客にとっては退屈なものでしかありません。


どれだけ丁寧な分かりやすい商品説明であってもそのプロダクトによって今より幸せになっている自分を具体的にイメージさせてくれないのであれば、『私には必要ない』ということになるのです。


この法則を逆手に取った『この商品の価値がわかる人だけが買ってください』というあからさまな表現は、「冷やかし」を含めたこのレベルにいる見込み客の段階を強制的に引き上げる、または排除するのにもとても有効な手法なのです。


あなたに伝えたいこと


『絶対的価値はプロダクトにこそ存在する』という極めて常識的な考えに縛られすぎることで、せっかくあなたの前に現れた見込み客を知らず知らずのうちに自らふるい落としてしまうことのないように注意しましょう。

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