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読書感想文 百貨の魔法

ある街の百貨店で起こる不思議な物語を白猫が運んできます。
この百貨店で白猫を見ると願い事をひとつだけ叶えてくるという噂話からいろいろな奇跡のような出来事は従業員やお客様に皆が幸せになるささやかなお手伝いをこの猫ちゃんがしてくれてるような。とても綺麗な五感を刺激する、音や香り、風、色、哀愁、それぞれが鮮やかに描かれている優しいファンタジーな作品でした。
ひとつひとつの出来事は奇跡とまでは言えないありふれた日常なんですが、そのタイミングだったり気持ちの面でこれは奇跡だなあと気づくきっかけがこの猫ちゃんの優しいイタズラというか、逆はよくあるんですよね。ちょっとした残念って。幸せやボタンの掛け違えのわだかまりはなかなか気付けないし、直せないかったりするのをこの百貨店の白猫さんは一役買ってくれて、探している時は見つからないけど、すーうと良きところで現れて魔法をかけて行ってくれる。それはその人が日頃どのように過ごしてきたが大きいんだろうなと、正直者がバカを見ない世界。情けが自分に帰ってくる優しい綺麗な世界観でした。

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