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キヌクロとは?

9月1日に東京都世田谷区、環状八号線沿いにある砧公園のファミリーパークを使ってクロスカントリーレース。「キヌクロ」を開催します。

砧公園は戦後、都営のゴルフコースだった場所で、広大な丘陵地に芝生がしきつめられた都心では珍しい緑地公園。野球場、サッカー場、美術館も併設されていて休日は多くの人々の憩いの場として賑わっている一方で、陸上競技、とりわけ長距離ランナーからは、この砧公園はランニングの聖地としても知られています。それは日本選手権、世界陸上、オリンピックを目指すような選手たちは、この地を拠点として走っているから。園内だけでなく、外周でも多くの選手が走る姿を見かけます。ジョギングしてたら、後ろから大迫傑選手がやってきてびっくりしたこともありました笑

大学だと駒澤、明治、農大、日大、國學院あたりでしょうか。実業団だとTWOLAPS、花王、住友電工、旭化成、パナソニックや第一生命。そして神野大地選手がプレイングマネージャーとして新たに立ち上げたMABP陸上部もこの地にクラブハウスを建設中。

「砧公園が使える」といち早く目をつけたのは、箱根駅伝強豪校、駒澤大学の大八木総監督。駒澤大学というくらいだから、選手は駒沢公園を走っているわけではなく、彼らの拠点は二子玉川校舎と中心としたエリア。多摩川で距離を踏み、二子玉川から急坂を登って砧公園まで走ってきて、芝生の不整地を走って脚力を鍛え、箱根駅伝優勝を狙う常連校に育ったのは、まさにこの地だったのです。

昨年はOBも勢揃いしました

大八木さんは言います。「多摩川の平地ばかりを走っていたら、選手が弱くなっていることに気づいたんです。だから、砧公園を中心としたアップダウンがあるコースを自分で走って作りました。砧公園ではアスファルトのサイクリンクコースと芝生のクロスカントリーコースを作りました。自分で距離計測器をコロコロ転がしてコースを作ったんですよ。」

大八木総監督が芝生の上を計測器をコロコロ転がしながら作ったコースの上を数多くの選手たちが走りこんだことでできた1.6kmのわだち道。それが砧公園のクロスカントリーコース。略して「キヌクロ」です。

昨年の開催日は大八木総監督の誕生日でもありました

と、ここまでの話を東京都の公園協会の方に話をしたら、とても驚かれました。「えっ!砧公園ってそんなことになっているんですか?」彼らが知らなかったのは無理もありません。なぜなら、トップ選手たちが砧公園を走るのは早朝であり、来場客がいなくなり涼しくなった夕方のような時間帯。トップ選手は練習でも1キロ3-4分くらいのペースで走りますから、公園に人がいない時間を見計らって練習をしているのです。

ですから、「キヌクロ」のコースは砧公園の公式地図には記載されていません。なぜなら、駒澤大学の選手をはじめとしたランナーたちが走って、勝手にできたわだち道だから。公園が意図して作ったランニングコースじゃないのです。

新しいわだち道もできつつある

EKIDEN NEWSをはじめるきっかけとなったのは、砧公園をジョギングしていた、当時、駒澤大学の宇賀地強選手を抜こうとして肉離れを起こした話をよくするのですが、宇賀地選手を覚えたのもキヌクロ。彼が全体練習とは別に、来る日も来る日もひとりでクロカンを走ってるのをみて、「またあの選手走ってるな」と強く印象に残ったから。その後も数多くのトップランナーにキヌクロで抜かれながら、「この選手は強くなりそうだ」「いい新人が入ってきたな」「オリンピアンの接地はさすがに違う」「山の神はほんとに坂をすいすい登っていくな」間近で選手の姿をみていくうちに、選手のことが他人事とは思えなくなって、いまのEKIDEN NEWSに至ります。

多くの陸上ファンやランナーにこのコースのことを知ってもらいたい。トップ選手たちが強くなっていったこのコースを走ってもらいたい。その思いに東京都公園協会が応えてくれました。「レースを作りましょう!」と。そうして、産まれたレースが「キヌクロ」です。

一年のうち、キヌクロの人出が一番少なくなるのは真夏の午前中。暑すぎて、さすがに近隣の方々もこの時間帯は避けるのです。つまり、一年の中で唯一、砧公園を貸し切ってレースが作れるのもこの日だけ。1.6kmのキヌクロコースの大半は木陰を走りますから、真夏のレースといえども、ランナーにとっては気持ちよく走れるはずです。そして、フィニッシュ後には株式会社明治提供のアイスクリームが待ってます。火照った身体を内蔵から冷やしちゃおう。そういう魂胆です笑

こんにちは。 ㈱明治です。今年のキヌクロも全力で皆さんを応援します! さて、今年は「明治ブルガリアフローズンヨーグルトデザート」がゴールした皆さんをお待ちしております!ご褒美めがけて笑顔のゴール、楽しみにしています!

フィニッシュ地点のすぐそばには売店もあります。ソフトドリンクだけでなく、アルコールも各種。よくぞここまでの品揃えをしたな!というラインナップ。キヌクロ開催日はいつもより多めのビールを仕入れて冷やしておいてくれるそうです。走り終わったら仲間たちと青空宴会もいいでしょう。親子で参加できるキッズランも用意してますから、そのまま公園そばにあるプールに移動するのもいいですね。

タイムスケジュール
2024年9月1日(日) 8時~12時を予定 ※雨天決行
・8時半ころ 受付開始
・9時ころ キッズダッシュ、キッズキヌクロ(伴走可)
・9時半ころ〜 オトナ・キヌクロ
・12時ころ キヌクロダッシュ
・12時ころ キヌクロで転んだ(だるまさんが転んだ)

エントリー
①キッズダッシュ(未就学児〜小2)
 芝生エリア200〜400m 500円
②キッズキヌクロ(小学校3年生〜6年生)約1600m 
 1000円 ※保護者の伴走可
③オトナキヌクロ 中学生〜一般 約1600m
  3000円
④キヌクロダッシュ 芝生エリア200〜400m
 ⇒②③参加の小3以上の登録ランナーは誰でも参加OK(無料)
⑤キヌクロで転んだ(だるまさんが転んだ)
 ⇒会場にいるヒト、全国から、誰でも参加OK(無料)

走れるひともそうでない人も参加できる種目を用意しました。

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