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中煎コーヒーの苦味、深煎コーヒーの苦味、その原因物質は

21世紀に入ってから、コーヒーの苦味の原因物質については、新たな考え方が登場しています。

コーヒーは、酸味・苦味・甘味、時として渋味などが複雑に混じりあった複合的な風味を持っています。

淹れたコーヒーの美味しさは、その魅惑的な芳香とバランスの取れた味覚特性に依存しています。そして、そのバランスの取れた味覚特性に貢献しているのが、口の中に残らないサッパリとした切れの良いコーヒーの苦味だと考えられています。

美味しいコーヒーとは、「豊かな香り」と「コク」と「風味」のバランスが最適なコーヒーだと考えています。そして、コーヒーの「コク」と「風味」のバランスを調整する役割を担っているのが、コーヒーに含まれる苦味成分だと考えています。

例えば、苦味に甘味が加わると抑制効果を受けて苦味が和らいで、酸味に苦味が加わると酸味を引き立たせたり覆い隠したりする効果を発揮します。

第1章、中煎コーヒーの苦味の原因物質と深煎コーヒーの苦味の原因物質

中煎の焙煎コーヒー豆と深煎の焙煎コーヒー豆の、それぞれの苦味の原因物質について、様々な資料を参考にさせて頂いて、現時点(2020年10月末時点)における年老いた珈琲豆焙煎屋の『苦味』に関する考え方をまとめてみました。

中煎の焙煎コーヒー豆と深煎の焙煎コーヒー豆の苦味を作り出している成分について理解できれば、コーヒー豆の焙煎中に発生する化学反応を制御してコーヒーの苦味や風味を調整することも可能だと年老いた珈琲豆焙煎屋は考えています。

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