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珈琲フリーランスの研究 | 個人事業の研究、note版

15年くらい前、2006年か2007年頃の事だったと思います。当時、ホームページビルダーを使ってJCOMのサーバーにアップしていた「エカワ珈琲店のホームページ」内に、筆者である年老いた珈琲豆焙煎屋の母親が営んでいた昭和の喫茶店の物語を記事にして掲載していました。

その記事を、その頃、はてなダイアリーの人気ブログだった『福耳コラム』で、好意的に取り上げてもらったことがあります。

それに気分良くして、有頂天になった年老いた珈琲豆焙煎屋(そこ頃は50代前半でした)が、その頃運営管理していたエカワ珈琲店の出来事(はてなダイアリー)に、「個人事業の研究」という記事をエントリーしました。

福耳コラム

2000年代中頃、福耳コラムは、「新しい市場の作りかた」の著者三宅秀道さんがはてなダイアリーで運営していたブログで、多数の読者を持つ人気ブログでした。

2006年か2007年か覚えていませんが、エカワ珈琲店のホームページに掲載していた昭和の喫茶店盛衰記的な記事を、人気ブログである「福耳コラム」に好意的に取り上げられました。

ファミリービジネス、コミュニティービジネス研究の参考になったと紹介してくれていました。

当時(2006年~2007年頃だったと思います)、「福耳コラム」は、多数の愛読者を持っているブログで、三宅秀道さんの大学での講義を録音して、文字おこしした記事が人気を博していました。

労働に価値のあった時代

年老いた珈琲豆焙煎屋は、1990年代のはじめ頃に脱サラして、母親の営んでいた自家焙煎コーヒー豆小売専門店を引き継ぎました。

1990年代の初めころの珈琲の世界ですが、労働に価値があった時代で、小さな珈琲屋でも人の倍働けば食べて行くのに不自由しない時代でした。

40歳前後の頃に脱サラして珈琲商売に身を投じたわけですから、お医者さん通いとは縁がありません。体力も気力も、それなりに充実しています。

ということで、年老いた珈琲豆焙煎屋は、煎りたて新鮮な自家焙煎コーヒー豆を、できるだけ低価格で小売販売して、できるだけ数多くのお客さんに買ってもらうという労働価値に依存する商売を選択していました。

少量・低価格でも、店主自ら配達料無しの商品価格で家庭や事業所に自家焙煎コーヒー豆を配達していました。

生産性に価値を求めていた時代

2000年代の日本は、生産性の向上に価値を見出す時代だったような気がします。新自由主義経済的な生産性を競う経済が幅を利かせるようになって来ていました。

珈琲の世界でも熾烈な競争社会が出現して来て、大手珈琲事業者に抗う術を持たない小規模零細な珈琲事業者は珈琲市場から排除されて行きました。

珈琲以外の市場でも、珈琲の世界で発生しているのと同じような現象が起こっていて、小規模な自営業者・個人事業主たちは排除または淘汰されていったわけです。

2000年代の中頃、年老いた珈琲豆焙煎屋も、その排除と淘汰の強風にさらされていて、小さな自営業者の商売についてアレコレと考えていました。そのアレコレを記事にしたのが、個人事業の研究です。

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