秘伝、コーヒーに甘味をもたらす焙煎方法

「はじめチョロチョロ、中パッパ、パチパチ鳴ったら徐々にチョロチョロ」、それが、小型生産用コーヒー豆焙煎機を駆使してコーヒー豆を焙煎する時の基本操作だと考えています。
「はじめチョロチョロ」は「蒸らし」と呼ばれている焙煎工程で、コーヒー豆焙煎中に発生する化学反応に関与する物質を作り出す工程です。
「中パッパ」あたりから、コーヒー豆焙煎中に発生する化学反応が活発になるので、「パチパチ鳴ったら徐々にチョロチョロ」とすることで、コーヒー豆焙煎中に発生する化学反応を制御しているつもりです。

お米の炊き方の秘訣は、「初めチョロチョロ、中パッパ、ジュウジュウ吹いたら火を引いて・・・」ですが、コーヒーに「甘味」をもたらす焙煎方法の秘訣も、「はじめチョロチョロ、中パッパ、パチパチ鳴ったら徐々にチョロチョロ」だとエカワ珈琲店は考えています。

焙煎コーヒー豆には、甘味を持つ低分子の糖はほとんど含まれていないとされていますが、「蒸らし」操作が可能な排気ダンパー付きの小型生産用コーヒー豆焙煎機(5kg容量)で煎った焙煎コーヒー豆を使ってコーヒーを淹れると、錯覚ではなくて、確かに「甘味」を感じます。

もしかしたら、「蒸らし」操作が可能な排気ダンパー付き小型生産用コーヒー豆焙煎機(5kg容量)で煎った焙煎コーヒー豆にだけ、ある種の甘味成分が含まれるのかもしれないと考えたりもします。

そして、もしそうなのだとしたら、その甘味成分を引き出す焙煎方法は、「はじめチョロチョロ、中パッパ、パチパチ鳴ったら徐々にチョロチョロ」という、小型生産用コーヒー豆焙煎機特有の昔ながらの焙煎方法だけしか思い浮かびません。

ということで、「蒸らし」操作を駆使する焙煎パターンである、「はじめチョロチョロ、中パッパ、パチパチ鳴ったら徐々にチョロチョロ」について、エカワ珈琲店流の理論付けを試みました。

エカワ珈琲店の独断と偏見による理論付けですから、参考として読んで頂ければ幸いです。


(1)何故、「蒸らし」を必要だと考えるのか

コーヒー生豆には、結合水と自由水という2種類の水分が含まれているのだと思います。そして、コーヒー豆焙煎工程の初期に実施する「蒸らし」という操作は、コーヒー生豆に含まれている自由水を有効活用するのが目的の焙煎操作だとエカワ珈琲店は解釈しています。

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