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教員の働き方改革につながるカリキュラムオーバーロード

次期学習指導要領のポイントとは何か。

キーワードで言えば「ウェルビーイング」になると思います。
ただそれは概念に近いので、具体的に教師レベルで考えるとどうなるか。
「日本型学校教育」「個別最適」「協働的」・・・色々とあると思います。

ただ、私個人としては、「働き方改革」が最重要だと思っています。というのは、何かを始めようと思っても、今の学校はその余裕がないからです。そして、教員離れが起こっているという指摘が多いからです。この理由としては、「スクラップ」がないままで、「ビルド&ビルド」になっているのが実情だからだと考えます。
その意味で、私が注目していることは、「カリキュラムオーバーロード」の問題です。

このたび、次期学習指導要領につながる「今後の教育課程、学習指導及び学習評価等の在り方に関する有識者検討会(第4回)配付資料が公開されました。
今後の教育課程、学習指導及び学習評価等の在り方に関する有識者検討会(第4回)配付資料:文部科学省 (mext.go.jp)

10人の委員の方のうち、カリキュラムオーバーロードの問題に具体的に触れている方は、2人でした。これを多いと見るか、少ないと見るか。
ただし、2人のうちの1人は、「削減する」というより、指導要領以外の過重負担も考慮するという視点で述べられており、削減する方向性ではないようにも見えます。
もちろん、基本的にワンペーパーでの意見表明なので、書いていないだけで実はカリキュラムオーバーロードを重視しているという方もおられることと思います。また、カリキュラムマネジメントという視点では、多くの方がその重要性について意見表明されています。

内閣府の資料によると、次期学習指導要領改訂は2027年度となっています。上記会議第3回における安宅氏の指摘にもあったように、10年スパンの改訂で良いのか、そして働き方改革、GIGAスクール構想、ChatGPTの台頭など今までとは全く違う視点が求められている中、改訂に向けて学習指導要領の議論がどのように進むか、会議の様子を常に見て行きたいと思います。

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