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■ 其の128 ■ 『台風クラブ』4Kレストア版を見て・・・約40年前の1985年公開映画です。〈終戦〉と〈現在〉の中間点の頃の日本の空気感は、こんな感じだったのかと思いながら見ました。

🔣今はもう、こんな撮影はできないだろうと思いました。種類は全然違うけれど、エルトポを思い出しました。
主人公の工藤夕貴さんは14才で本当に中学生です。

🔣夜のプールで、ひとりの男子中学生が女子達から裸にされたうえ、コースロープで首を吊るし上げられ意識を失うシーン。
寝転がった男子3人がタバコを回し吸いをしているシーン。
中学生のレズビアンのシーン。
校庭で雨に打たれながら、中学生の男女五~六人が下着姿で踊っているシーン。
台風で閉じ込められた学校の中で襲われて必死に逃げる女子と、抵抗されて我に返り泣き出す男子。しかしそのうちに和解してしまう二人。
授業中勝手に教室に入って来るや、男子教師に向って「婚期の娘をもてあそぶな」と怒鳴る母親。
その娘の伯父さんはヤクザで上半身は和彫り。自宅でカラオケ中、その刺青を見た男子教師が、その彫りいいですね~と言って肩を組むシーン。

🔣今とはだいぶ感覚が違うし、コンプライアンス的にはアウトですよね。
ファミコンが出はじめた頃で、大阪ではちょうどダウンタウンの人気に火がついた時です。まだプレイステーションや宮沢りえの「サンタフェ」は発売されていません。ひととひとが、近い距離で生々しく生きていた時代だったと思いました。
こんな仲間との原体験があれば、青葉被告は怒りを肥大化させずに済んだかもしれません。と思う反面、ジャニーズの事件は、男色と少年愛という言葉で時代に溶け込んでいたのでしょう。


〚 日、祝はお休みして、また火曜に投稿する予定です 〛


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