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#3 鳥になった気持ちで「相続山」を眺めてみたら、相続手続きはこんなにシンプルだった

身近な方が亡くなったとき、相続人は何をやらないといけないのか?

たとえば・・・

  • お葬式をあげないといけない

  • お墓があるお寺に連絡をしないといけない

  • 銀行の預金口座を解約しないといけない

  • 区役所に死亡届を出さないといけない

  • 相続税の申告をしないといけない

  • 実家の名義を書き換えないといけない

え~っと、あとは、え~っと・・・

相続は何度も経験するものではないので、そもそも何をやらないといけないのか?どういう順番で行うのが正解なのか?ほかに漏れている手続きはないのか?など、不安に思うことがたくさんあります。

しかし、心配はいりません。
私たちには、強い見方があります。それが「相続山」です。

この相続山には、やるべきこと、やるべき順番が漏れなく示されているので、この地図にしたがって進めて行けば、楽に手続きを終えることができます。

それでは早速、相続山の登山ルートを見ていきましょう。

相続山(詳細版)

#相続山

相続山の登山ルート

相続山の登山ルートはこの図のようになっています。もしものときには、この順番通りに相続手続きを進めて行けば、スムーズに手続きを行うことができるでしょう。細かい説明をする前に、各ステップの概要をご説明します。

相続山1合目 役所手続き


身近な人が亡くなったときに最初にする手続きです。
「死亡届」の提出、「火葬許可」の申請、「年金」の受給停止などを決められた期限内に行なう必要があります。
後々の手続きで必要となる「戸籍謄本」「住民票」「印鑑登録証明書」などもまとめて取得しておくと便利でしょう。

相続山2合目 相続人の決定


役所で取得した書類に基づいて、誰が遺産を引き継ぐ権利を持っているかを決める手続きです。
誰も彼も相続人になれるわけではなく、法律で定められたルールに則り、亡くなった人の「出生から死亡までの戸籍謄本」を調べて相続人を決定します。

相続山3~4合目 遺産探し


相続財産を確定するために、亡くなった人の遺産を探す手続きです。
生前から亡くなった方の財産を家族が管理していれば問題ないですが、そうでない場合どんな遺産がどこにあるのか調べる必要があります。
預金や不動産などプラスの遺産のほかに、借金もマイナスの遺産として考える必要があるため、効率的な遺産の探し方を知っておくと良いでしょう。

相続山5合目 遺産分け


発見された遺産について、誰がどの遺産を相続するか相続人全員で話し合う手続きです。
この話し合いで揉めてしまうと、テレビや雑誌などでよく目にする「遺産争い」に発展し、相続山の頂上まで辿り着けない恐れがあります。
「うちは絶対に大丈夫!」そう思い込んでいる家ほど実は危なく、まさに相続山の最難関と言われる難所です。

相続山6合目 名義変更


遺産分けの話し合いがまとまり、どの遺産を誰が引き継ぐかを記載した「遺産分割協議書」が作成出来たら、それに従って遺産の名義を相続人に変更する手続きです。
この名義変更が終わると、相続人は遺産を自分のために使ったり、売却したりすることができるようになります。

相続山7~8合目 相続税の申告


遺産が一定の金額以上ある場合、相続税の申告書を作成して税務署に提出する手続きです。
この相続税の申告には決められた期限があるため、それまでに相続山を登りきらないといけません。もし、期限内に登り切れなければペナルティを受ける恐れもあるので要注意です。

相続山9合目 税務調査対策


わざと遺産を少なく申告したり、申告せず無視したりしていると税務調査が入る可能性があります。
たとえ故意ではなくても、遺産の申告漏れが発覚すれば、税務署から指摘されることもあるため、どんな家が税務調査の対象になりやすいか事前に知っておくことは重要です。

この相続山の登山ルートを事前に知っていれば、自分が今どの位置にいて、いつまでに何をすべきかがわかります。


相続山を1人で登ることが不安な場合は?

登山ルートがわかっても、相続手続きの素人だけで相続山を登ることに不安を覚える方もいるでしょう。

そんなときは、相続山の山岳ガイドを利用しましょう。

実は、相続山にはさまざまな山岳ガイドがいて、それぞれに特徴を持っています。自分はどのガイドに頼むと相続山を登りきることができるのか、そのご家族の状況によって適したガイドは違いますので、次回は「相続山の山岳ガイドの選び方」というテーマでお話を勧めましょう。


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