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高齢者の孤食が招く問題

えいようJoin運営事務局スタッフが管理栄養士さん必見の記事を紹介していきます。

管理栄養士さんの仕事に活かせる情報共有になるように心がけています。
また「管理栄養士の集い」のコミュニティではこういったトレンド情報や毎月のイベント実施をしています。
良かったら覗いてみてください。

本日はこの記事について。

広がる高齢者の孤食

孤食とは「一人で食事を摂る」ことですが、一人暮らしの方はもちろん現代では働き方の変化などが関係し、家族と暮らしていても一人で食事を取る方が増えています。そしてこの場合も「孤食」に該当します。

そのなかでも農林水産省による「食育に関する意識調査報告書(令和2年3月)」によると高齢者、特に女性の70歳以上で2割台と、高い傾向にあるようです。

高齢者の孤食が増加傾向にある理由

一人暮らしの高齢者の増加

総務省の調査によると、2020年で男性が15.0%、女性が22.1%が一人暮らしであることがわかっており、65歳以上の約5人に1人が単独世帯だそうです。高齢者世帯の増加から望まない孤食も増えてしまうようです。

生活様式の変化

子供や孫との同居がへり、核家族化が進んでいることも背景にあるようです。また同居している場合でも仕事の都合などで食事時間が異なるケースもあるそう。

自由に食事を選択できる環境

食の好みに合わせて家族が別々の食事を取ることも珍しくないようです。

高齢者の孤食の問題点

栄養バランスの偏り

ただでさえ、高齢者の食事は健康のためにも栄養バランスに気をつけてほしいところですが、一人で食事をする場合準備や片づけを億劫に感じ、簡単に食べられるものを好んでしまいがちになります。

食事量の低下

食事はただ栄養を摂るものではなく家族団欒の場にもなります。
それがひとりきりだと味気なく感じ、食事へのモチベーションも下がり食事量の減少に繋がりかねません。

コミュニケーションの機会の減少

家族や友人と交わす会話は高齢者にとって認知機能の低下を防ぐ効果を期待できます。
しかし孤食により大事な食事の場でのコミュニケーション機会が減少することで生活疾患を患う恐れや、生活の質の低下に繋がりやすくなります。

管理栄養士としてできること

高齢者にとって共食の場は、心身の健康に良い影響を及ぼし生活の質の向上につながります。

管理栄養士として高齢者を招いた料理教室やシニア食堂を設けることは社会貢献につながるのではないでしょうか?

ぜひそういった観点でも企画などを考えてみるのはいかがでしょうか?