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【解答解説】第38回管理栄養士国家試験(問45)

問題

鶏卵に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
(1)ハウユニットは、濃厚卵白の高さを直径で除して算出する。
(2)完全に凝固する温度は、卵白より卵黄の方が高い。
(3)卵黄は、ビタミンCを多く含む。
(4)卵黄のたんぱく質の大部分は、脂質を結合したリポたんぱく質である。
(5)リゾチームは、鉄結合性のたんぱく質である。

解答

(4)

解説

(1)×
 ハウユニットは、濃厚卵白の高さと卵の重さの相関によって算出され、値が高いほど品質が良いとされます。
 卵黄係数は、卵黄の高さを直径で除して算出され、こちらも値が高いほど品質が良い(鮮度が良い)とされます。

(2)×
 完全に凝固する温度は、卵黄より卵白の方が高いです。
 卵白は、55℃前後から白くなり始めますが、完全に凝固するのは80℃前後です。卵黄は65℃前後から固まり始め、75℃前後で完全に凝固します。

(3)×
 卵黄は、ビタミンCを含みません。卵はビタミンCと食物繊維以外の栄養素を含みます。卵白は85%以上が水分、たんぱく質が10%で、脂質や脂溶性ビタミンはほとんど含んでいません。卵黄は50%が水分、33%がたんぱく質、脂質が16%の構成になっています。

(4)⚪︎
 卵黄に含まれるたんぱく質は、HDLやLDLなどのリポたんぱく質が多くなっています。脂質はトリグリセリドやレシチンが多いです。
 卵白のたんぱく質の約50%はオボアルブミンで起泡性や熱凝固の主成分です。卵の主要なアレルゲンは卵白に含まれるオボアルブミンとオボムコイドで、オボアルブミンは加熱により構造が変化するため、アレルゲン性が低下します。

(5)×
 リゾチームは、溶菌作用のあるたんぱく質です。
 鉄結合性のたんぱく質は、オボトランスフェリンです。
 他に卵白に含まれるタンパク質には、ビオチンと結合するアビジンなどがあります。

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