2021/09/03 雨

フラットでありたい、凪でありたい、自由でありたい、丁寧でありたい、公平でありたい、平等でありたい、優しく思慮深い者でありたい、悠然と揺蕩う者でありたい。
けれど惑う。今だに。メトロノームが加速するのを手で慌てて止めようとしては指が切れる。血が滲む。痛い。悔しくなってガラスコップを壁に投げつけたくなる。でも割れたら片付けないといけないし、新しいものを買わなくてはいけないし、何より寝ている家族をビックリさせてしまう。だから実行はしない。私のなりたいように生きている私ではない人達。月が滲んだ湖の先をじっと見つめていたらなりたいものになれるだろうか。考えること、言葉にすること、今と対面すること、受け取ること、逃げないこと。悪夢は己がつくり見る、確かにそうだ。見たくないものを夢で見ることで耐性をつけようとしているのだろう。傷付かないように、何でもないことだと言えるように、予感していたと強がれるように。
こうやって書けるのであればまだこのことについて私は考えられる。余地が残っている。向き合っていける。そう信じていくしかない。