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【Wine ワイン】Pinot Noir Cuvée Speciale 2019

【Wine ワイン】Pinot Noir Cuvée Speciale 2019

価格以上の品質インパクトを表現できるワイン

■Producer (生産者)
Alma Cersius

■Country / Region (生産国 / 地域)
Langue-Doc / France

■Variety (葡萄品種)
Pinot Noir

■Pairing (ペアリング)

Brandade de Morue ブランダード・モリュ (タラとジャガイモのピュレ)
Cassoulet カスーレ (カルカッソンヌやカステルノダリー名物の白インゲン豆の煮込み。鴨のコンフィや豚足など、 地方により加える具材が異なる)
Gardianne de Taureau ガルディアンヌ・ド・トロー (カマルグ名物の雄牛の煮込み)

■プロフィール

フランス南部、地中海沿岸のワイン産地。プロヴァンス地方とはローヌ川を境に西隣となっている。ガール、 エロー、オード、ピレネーオリエンタル、 それにロゼールの5県が従来のラングドック・ルーション地方だが、ロゼールにはほとんどブドウ畑がない(2016年の統計でわずか11haのみ)。
またガール県のA.O.C.ワインはその大部分がコート・デュ・ローヌ地方に属している。今日では、ミディ・ピレネー地域圏(ワイン生産地における南西フランス地方。昔はオー・ラングドックと呼ばれた)と統合され、オクシタニー地域圏を形成している。
もともとラングドック・ルーション地方自体がラングドックとルーションの合併であり、ルーションは1659年のピレネ条約でカタルーニャ君主国からフランス王国に割譲された。
したがって、ラングドックがその名前のとおり、フランス語の南部方言であるオック語が話される地方である一方、 ルーションは日常的にカタルーニャ語を話す人々がいまだ多い。
急速にA.O.C.が増えているが、 それでもI.G.P.ワインの生産量がこの地方全体の70%以上を占め、さらにそれはフランスの全I.G.P.ワインの80%に相当する。 またルーションを中心に、V.D.N.=天然甘ロワインの生産も少なくない。

■歴史

ラングドック地方はアルビジョワ十字軍の勝利によって、13世紀にフランス王国に
編入され、ルーション地方は17世紀にフランス王領となった。
紀元前2世紀にロース川西岸の地がローマの属州ナルボネンシスとなる前から、この地でブドウ栽培が行われていたことが古文書により判明している。
かつては水代わりに飲まれる低康な大量生産ワインの供給地であったが、そのような消費形態の衰退に伴い、80年代から品質の追求に舵を切った。I.G.P.の前身であるヴァン・ド・ペイにおいて、カベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネなど国際的な品種を用いたヴァン・ド・セパージュ(ヴァラエタルワイン)の普及に努め、フィトゥー、サンシニアン、ミネルヴォワ、コルビエールといった産地が、次々とA.O.C.を取得したのも80年代のことであった。


■文化

ラングドックにはガールの水道橋(ポン・デュ・ガール)やニームの円形闘技場など、古代ローマの遺跡が数多く存在する。
またカルカッソンヌの城塞都市もガロ・ローマン期に建てられ、中世になって拡張された。その頃、カルカッソンヌ はキリスト教の異端カタリ派の巣窟であったが、アルビジョワ十字軍によってカタリ派は追放され、最終的にラングドックはフランス王国に帰属する。この城塞都市は1997年、「歴史的城塞都市カルカソンヌ」として、ユネスコの世界遺産に登録された。
一方、ルーションはかつてカタルーニャの一部であったため、現在もその文化が色濃く残っている。中心都市のペルピニャンでは、カタルーニャの守護聖人サン・ジョルディの祭りが開催され、カタルーニャの伝統舞踊サルダナも踊られる。

■経済

ラングドック・ルーションのワイン生産量はフランス全体の40%を占め、ブドウ栽培がこの地方における第一次産業の柱となっている。またモンペリエには農業工学分野の最高学府、SupAgroがあり、ブドウ栽培やワイン醸造の調査研究が行われている。
そのほか、地中海における第二の商業港セートを抱え、造船や石油精製などの産業のほか、天然ガスやウランの採掘も行なわれている。
観光も古くからこの地方の主要産業のひとつであり、 とくに地中海沿岸には海水浴に訪れる人々が多い。


■気候風土

プロヴァンス地方同様、その大部分が典型的な地中海性気候で、冬は穏やか、夏は暑く乾燥し、雨はほとんど降らず、降っても冬に集中する。またトラモンタンと呼ばれる乾いた冷たい風により、ブドウ畑は過度の暑さから守られると同時に乾燥し、病害のリスクが少ない。
西部では海洋性気候の影響もみられる。産地が広範囲におよぶため、多様な土壌をもつ。一般的に海沿いの地域は砂質、石灰質、 あるいは粘土質で、山側の地域はシスト(結晶片岩)、 泥灰岩、 または玉砂利などである。
恵まれた気候のおかげで、有機栽培を実践しているブドウ畑が多く、ラングドックワイン委員会(CIVL)の統計によれば、約22,000haの面積で有機栽培が実践され、 これはフランスで有機栽培をしている全ブドウ畑の3分の1、全世界の有機ブドウ畑の7%に相当するという。

■ワイン生産量
(出典:関税総局(DGDDI)統計 2016年度ガール県、エロー県、オード県、ピレネー・オリエンタル県、ロゼール県の合計)

ワイン生産量11,202,823hℓ
(うちA.O.C.ワイン生産量1.665.248hl/白20%、 赤65%、ロゼ15%:I.G.P.ワイン生産量8.734,771hl)
ブドウ栽培面積171,161ha
(うちA.O.C.ワインの面積51,365ha:I.G.P.ワインの面積117.124ha)
注:ガール県で生産されるA.O.C.ワインの大部分はコート・デュ・ローヌ地方に属するため、ガール県についてはI.G.P.ワインの栽培面積と生産量のみ加えている。

■主要ブドウ品種

(白ブドウ)
Grenache Blanc, Bourboulenc, Piquepoul, Clairette, Vermentino, Marsanne, Roussanne, Chardonnay, Maccabeu (Macabéo), Muscat Blanc à Petits Grains Muscat d'Alexandrie

(黒ブドウ)
Grenache, Mourvèdre, Syrah, Carignan, Cinsault, Morrastel (Monastrell(=Mourvèdre)とは別の品種)

■地方料理と食材

Brandade de Morue ブランダード・モリュ (タラとジャガイモのピュレ)
Cassoulet カスーレ (カルカッソンヌやカステルノダリー名物の白インゲン豆の煮込み。鴨のコンフィや豚足など、 地方により加える具材が異なる)
Gardianne de Taureau ガルディアンヌ・ド・トロー (カマルグ名物の雄牛の煮込み)
Olives de Nime オリーヴ・ド・ニーム (1995年にA.O.C.を取得したオリーヴ。オリーヴオイルも2007年にA.O.C.を取得している)


参考資料 日本ソムリエ協会教本2018、隔月刊誌Sommelier
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