ピカチュウに会いに行った。
山本英晶です。
37歳だかどうだかのおじさんです。
「でっかいピカチュウにあいたい」
4歳の娘にそう言われたので、ゲットする勢いで会いに行ってきました。
娘の希望でタクシー→新幹線→タクシーと乗り継ぎ、ピカチュウとエンカウントできると噂の広島のデパートまで行きました。
広島は僕の祖父母の家があってたびたび訪れているのですが、不思議と路面電車に乗る機会がなく勝手にハードルが上がり続けています。乗ったことのない乗り物や入ったことのない建物に颯爽と入っていく人の姿を見ると、知らない世界を当たり前のように進んでいると強く感じて、かっこいいなと思います。
あいにくゲットはできませんでしたが、ピカチュウに会えました。想像以上にでかく感じてびっくりしたり動画と違ってしゃべらなかったり段差を降りるときは周りの人がめっちゃ心配していたりと、行って会ってみないと分からないことがたくさんありました。
ポケモンセンターにも立ち寄り娘はしっかりポケモンをゲットし、僕は妻と約2/3歳の娘へのお土産をゲットした後で腹ごしらえをしました。この日も暑かったですが、僕が知っている夏が少し戻ってきていた気がします。
4歳の娘は遠出してもやりたいことが済めばスッと帰るタイプなのですが、せっかくなのでこの日は僕が行ってみたいところに付き合ってもらうことにしました。最初は文化科学館。炎天下の中を向かうのは大変でしたが科学館の中は涼しく、娘はとても楽しそうに遊んでいました。暗い中で三原色の光が当たっていたり光で映し出された模様が気に入ったようなので、家でもやってみたくなりました。
外には水遊びができる水路があり、その先に原爆ドームが見えました。僕と娘はここでただ楽しむために水と触れられ、過去のこの場所あるいは現在の違う場所ではそうでない。写真を見返しながら途方もない気持ちになりますが、せめてこの場所が平和であり続けることを願うばかりです。
その後おりづるタワーを訪れました。海外の方もたくさん訪れておられて、僕にも世界に訪れるべき場所がたくさんあるのだろうなと恥ずかしくなりました。爆心地を見下ろしたときの得も言われぬ動揺も、行ってみなければ分からなかったことでした。娘は折り鶴になって街を飛んだり坂を駆けて行ったりオレンジジュースを飲んだり、アトラクションワールドとして楽しんでいるようでした。
原爆ドームを見た娘は、「なんでこうなっちゃったの?」と毎回聞きます。僕はいま「ものすごい爆発で、こんなにぼろぼろに壊れちゃったんだよ」と答えます。娘は「えぇ~?」と言います。いつ。なにが。だれが。なぜ。どんなりゆうで。何を守るために。何を正義として。何を犠牲に。どれだけの想像力を持って。その結果この街は、世界はどうなったのか。僕たちはこれからどうすればいいのか。
すべてを少しずつ、僕自身も知りながら娘に伝えていきます。
帰りもタクシー→新幹線→タクシーと乗り継いで家に帰りました。駅に向かうタクシーで娘が眠ってしまったときにはここからどうしようかと思いましたが、駅の休憩スポットで休んだら新幹線の時間までに目を覚ましてくれたので、間際でセーフでした。
新幹線の座席のでっぱり。タクシーの椅子に挟まれたトレー。広島に行って帰るだけで、誰かの気遣いをたくさん見ました。僕の気遣いとしてのお土産は、妻にも娘にも喜んでもらえたようなので安心しました。
最後までお読みくださりありがとうございました。
また気が向いたら、記事を書きます。
(了)
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