学校法人越原学園の2本のリリースについて
2024年2月16日、学校法人越原学園が出した2つのリリースは
【重要】大学名称変更と共学化について
【需要】名古屋女子大学短期大学部の学生募集停止(令和7年度以降)について
というもの。
学校法人越原学園の沿革
越原学園の「学校法人の沿革」をみると
という沿革。
中でも、2007年の動きが面白い。
「学校法人越原学園」を「学校法人名古屋女子大学」に吸収合併と同時に
「学校法人名古屋女子大学」の法人名称を「学校法人越原学園」変更
していること。
いろいろなルールの中で試行錯誤した結果なのだろう。
名古屋女子大学/名古屋女子大学短期大学部の沿革
それでは、名古屋女子大学/名古屋女子大学短期大学部の学部学科の動きはどのようなものか。
積極的に新設・改組・廃止を行っている印象。
特に、
2019年「看護」「健康栄養」、2022年「理学療法」「作業療法」と
家政系大学から医療系大学イメージへの転換を行っている動きに感じる。
名古屋女子大学の入学者数・収容定員・在学者数・収容定員充足率
それではそれらの策に対して、入学者等の数字を確認すると
大学全体の収容定員充足率は68.8%
学科でみると、看護学部が107.5%で充足している以外は定員割れ。
特に、作業療法学科は46.7%と2年間の入学者が28名に留まっている。
名古屋女子大学短期大学部の入学者数・収容定員・在学者数・収容定員充足率
短期大学部の入学者等を確認すると
短期大学部全体の収容定員充足率は49.3%
学科でみると、保育学科(第一部)が28%、生活学科が45%と厳しい。
名古屋女子大学から名古屋葵大学へ
大学短大ともに入学者数がかなり厳しいことがわかる。
名称変更・共学化にあたっての越原もゆる学長からのメッセージは、
というもの。
「葵」がつく名称の大学はなく日本初となる。
女子大学から共学になる場合、
神戸親和女子大学 → 神戸親和大学
鹿児島純心女子大学 → 鹿児島純心大学
飯田女子短期大学 → 飯田短期大学
など、”女子”を省くことが多い。
ただ、名古屋女子大学は名古屋大学とするわけにはいかず、
名称決定は難航を極めただろう。
名称変更は大学名認知がほぼ0から始まる(覚悟が必要)
大学名で「何を学べる大学か?」を伝えるために
一般的に使われる言葉を並べ
名古屋医療大学、名古屋医療健康大学などとするのではなく、
「葵」を選んだことに大きなこだわりを感じる。
学部学科改組については言及がないが、今後の動きにも注目したい。