人材活用がアップデートされはじめた

人材活用方法のアップデートがはじまった。

副業、外部人材活用、フリーランス活用。。。最近は正社員採用以外の新しい採用方法をチラホラと聞きます。今までは、そういった方法よりも中途採用か新卒採用が普通でしょと、バイアスのかかった考えをしていました。

ですが、これらの記事を読んで、そんな自分も正社員以外の方法論に興味を持ち始めました。今回の記事では、なぜこういった働き方が注目されてきたのか?今後、あるべき組織の姿はどんな姿かをまとめてみたいと思います。


1.副業の文脈の強まり

2.正社員と副業の選考プロセスの違い

3.仕事の3分類

4.人材活用の新しい形と、今後の組織設計

1.副業の文脈が強まった背景~採用難易度の高まり~

persol調べのとおり、人不足は今後も続いていく。〇万人足りなくなります。みたいな論は手前味噌なのでここでは伏せますが、採用難易度が高まる状態での組織運営は経営者の頭の悩ますところでしょう。

副業を解禁する企業は年々増え、個人側も副業をはじめようという空気も高まっています。クラウドソーシングやランサーズなどに代表されるマッチングプラットフォームも盛んで、自社だけでなく、外部からも人材を活用して組織運営をしようという組織も増えてきたようです。OMO(Online Merges with Office)やリモートワークなど、場所にとらわれない働き方が可能になってきたことで、その流れは加速してきたように感じます。

2.正社員と副業の選考~定着までプロセスの違い

では正社員と副業で選考~定着までのプロセスはどう異なるのでしょうか?

正社員と副業で各プロセスにおいてどんな性質の違いがあるかを記しました。

正社員採用においては、一定期間働いてもらうことが前提のため、判断しなければならない能力や素質も決まります。よって、その人が任せるに値するかどうかを時間をかけて判断しなければなりません。ここで判断を誤りミスマッチが起きると企業も個人も不幸になります。個人側も経歴に傷がつく可能性は高いですし、企業側も自社に任せるポジションが少ない場合は単にコストだけかかるということになります。

正社員採用において、デメリットが濃い部分は内定を出してから入社までに数か月時間がかかることです。場合によっては、半年ほどかかるケースもあり、早く参画してほしい企業にとってはデメリットとなります。

それに加えて、副業では、企業側ではやってほしい業務や切り出しているものが明確であれば、まずは「やってみてください」というスタンスをとりやすく、個人側も余裕があれば明日からスタートすることができます。また、仮にミスマッチが起きたとしても、辞めやすいのがポイントです。

副業でのデメリットは、あくまで副業のため本業が忙しい時は優先順位が下がってしまうことでしょう。

では、正社員に任せるべき業務・副業に任せるべき業務というのは存在するのでしょうか?

3.仕事の3分類

下図に示すとおり、仕事を3つに分類してみました。

※フリーランス・副業人材活用ガイダンス 2018 年度版,フリーランス協会作成より抜粋

実際に、クラウドソーシングやランサーズによくある仕事はタスク型のものが多いでしょう。ライターの記事作成や、デザイナーのロゴ作成などはそれの最たるものです。作業内容や納期が明確なので仕事を依頼する側も依頼がしやすいのが特徴です。一方でプロジェクト型は業務範囲や成果物が明確です。営業フリーランスのマッチングプラットフォームであるKakutokuやKasokuなどが最近話題になっていますが、その業務において成果をだすことができるのかどうかがポイントとなるので、関わる個人側にとってはスキルを求められますし、企業側もそれを見抜く必要があります。

逆に言うと、業務範囲と成果を明確にすることができれば、企業側は成果を出すことができる個人を発見し、活用することができるのでいい機会とも考えられそうです。

そんなことを考えると、任せる業務と、その成果、ミッションが明確にできてさえいれば、組織運営をする上で雇用形態を規定する意味はあるのかどうか疑問に思ってきます。

4.人材活用の新しい形と、今後の組織設計

実際に冒頭に記載した2つの事例は、スタートアップにおける人材活用でしたが、スタートアップは、マーケットの変化により、意思決定の方向性や必要なリソースが、流動的で・変化します。そのため、フルタイムコミットメンバーとして参画してもらうには、長期間、流動的で変化の激しい環境で一緒に戦うことのできるメンバーを見抜かねばなりません。相当なマッチングでないと長い期間いっしょにたたかうことができない。

組織のフェーズによって必要なメンバーと体制が異なってきます。PMFやらなんやらを書き始めるとキリがありませんが、変化の激しいスタートアップにおいては、コアとなる部分を数名で支え、他の部分はフリーランスなどにケースバイケースで関わってもらう方が都合がいいのかもしれません。

直近、スタートアップのイベントに参加した時に、「どんな人材を求めますか?」という問いに対して経営者は、

unlearningできて柔軟性のある、変化のできる人材です。

と答えていた。

変化のできる人材をコアとして、活用する外部人材を変化させながら、拡大していく。そんな時代がすぐそこにあるんだろうと感じた。

(終わり)

9/13(金)にイベントを行います。内容は外部人材活用です。今回は営業の外部人材の活用方法について、Kakutoku CEOの満田氏と、ヴァンテージポイント代表の村松氏に登壇していただきます。営業組織を外部人材を使ってうまく運営する組織の事例はなかなかない中で、このテーマを深堀させていただきます。まだ席に空きがあるのでぜひご参加ください。当日は私もいますので、外部人材活用や組織論について語りたい方、ぜひお会いしましょう!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?