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寒露(無花果と柿の葉)#二十四節気の手紙

一年を春夏秋冬の4つに分け、さらに約15日ごとに分けた二十四節気。農業の目安として季節の変化に対応するために中国より伝来したと言われています。

移ろう季節をより身近に感じることができたらと思い、ドリンクスタイリストのemmyと、いけばな作家のMayu Araiによるドリンクとお花の交換会をはじめました。

二十四節気の時季に合わせ、お手紙のやりとりをしていきます。
今回は第二十回目の『寒露』、emmyからのお手紙です。


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Mayuさんこんにちは。

今日は秋深まる『寒露』。本当に10月かしら・・?と思うほど暖かな陽射しに驚きますが、からりとした風と長くなってきた夜にやはり秋の移ろいを感じます。

十五夜のお月見の時期の頃から、ついつい意識して空を見上げ、月を眺めることが多くなりました。

今夜の月は三日月。月の満ち欠けとともに名前を調べるのが最近の楽しみです。まん丸の大きな満月も良いですがスッと弧を描いたような儚い月に惹かれてしまうのは日本人の性でしょうか。


近頃はまさに実りの秋!まばゆい野菜や果実についつい手が伸びてしまい、食欲との折り合いをつけるのに日々必死になっています。。

今回はとろりとした果肉と香りが芳しい無花果を扱ってドリンクを作りました。


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とろけるほどに追熟させた無花果に中国茶、レモンバーム、シナモンでシロップを作ります。お砂糖は控えめであっさりと。

スモーキーな香りの柿の葉茶のブレンド茶を淹れて、無花果シロップとレモンを加えました。


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木の枝や葉をそのまま使った茶葉を使用しました。香りを嗅ぐとたちまち里山の湿った土や煙草のもみ殻を思い浮かばせる、力強いスモークさのあるお茶です。


毎日お茶を飲むのが習慣なのですが、お茶を淹れている時のゆっくりと茶葉がほどけていくのを待っている時間がとても好きです。



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無花果の酸味とふくよかな味わいを加えて、ゆっくりと口の中で転がしながら味わえる一杯になりました。

そろそろ色づく紅葉の風景を頭に思い馳せながら、茶葉に紛れていた木の枝をちょこんとグラスに浮かばせて。



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Mayuさんは最近山野草に惹かれているとのこと。さりげなく美しさや芯のある力強さに気品を感じます。水引と秋明菊の取り合わせ、引き込まれるような美しさでした。。わたしは土や薬草の香り、木の実などに興味をもち始め、豆やナッツをつまみながら調べものをしています(食欲の秋!)

秋は移ろう様も彩りがあって目にも口にも楽しみがありますね。お返事楽しみにしています。

それでは!



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二十四節気に合わせ、季節に寄り添ったドリンクとお花の交換会をしていきます。
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emmy(emiushijima)
MayuArai

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