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歌舞伎ビギナー半年

約半年歌舞伎座に通ってみて、感じたこと・考えたことなどの記録です。

推し活

歌舞伎は役者さんにフォーカスを当てた、”推し活”を大切にする舞台なんだなあと感じました。名前のつく役を演じられる役者さんのそのときの技量やお家の背景、その後の成長などを期待も込めて応援していく。
自分はどちらかと言えば、特定の役者さんを強く推すよりも、演出・ストーリー含めた舞台の時間全体を楽しみたいので、これは好き好きですね。

といいつつ、わたしは市村萬次郎さんのお芝居をもっと観たいです。笑
お元気で長く活躍していただきたいと応援しています。


歌舞伎の庭園

エレベーターで上にあがるだけで、本当に小さいけれど爽やかな外の空気を吸える場所があるとは!
重ねて本当に小さなスペースでしたが、休憩時間や幕間の息抜きに良さそうでした。


食事

幕間にお弁当をいただくことが多いです。地下2階のやぐらで購入したり、銀座三越で購入したり。

銀座三越は、観劇とわかるとガサガサ音を立てるビニール袋ではなく紙袋にいれてくださるので、とてもありがたいです。

以降、特に美味しかったもの・好きなものなど。
せっかくの観劇なので予算はあまり気にせず、ボリュームの面からも、2,000円くらいを上限に選んでいます。

銀座ひらい

やぐらで購入。穴子箱めし。これは完全に好みです。穴子が好きなんです。

新世界グリル梵

やぐらで購入。ビーフヘレカツサンド。普段あまり牛肉を好んで食べないのですが、久しぶりにいただいたらとても美味しかったです。

亀戸升本

銀座三越で購入。お惣菜どれを食べても外れなく美味しかったです。お値段に対してお惣菜の種類も多くて、お得感もアリ。

弁松

銀座三越で購入。お弁当らしいお弁当。味付け・容器ともにトラディショナルな”関東風”を感じて、歌舞伎の幕間にぴったりかなと。


客層

座席種類(=チケットの金額)によって客層が異なる、というのはあると思います。例えば一幕見席は外国からの観光客の方が多いですし。
他の劇場と比べると、帝国劇場・四季劇場に比べて高齢の方が多く、宝塚劇場に比べて男性が多いです。
杖や歩行器を使っている方も少なくなく、係の方がサポートをされていたり、動作から身体や視力・聴力が不自由なのかなと推察することも多いです。

ただ、(私が他の劇場で知っている・体験している範囲で)全体的にマナーが・・・と思わなくもありません。
(ここでのマナーは、自分以外・周りと一緒に観劇を楽しみ、舞台関係者の方にベストなパフォーマンスをしていただくための配慮、というニュアンスです)

残念ながら、驚くことに毎回、何かしらのトラブル・観劇に集中できないことを経験しています。
例えば、

  • 上演中のスマホ音・画面の光(係の方が事前に何度もスマホ電源を切るようにアナウンスしているし、圏外になるように抑止装置も働いているのに、それでもなお!)

  • ビニール袋のガサガサ音

  • カチカチとプラスチックをタップする音(1階から3階まで響いていました)

  • 大きな咳・咳ばらい・くしゃみ(自然現象なので完全にゼロにできないことは承知しつつ、口元を抑えたり控えようとしないタイプ・・・)

  • 開演から遅れて入ってくる人(ほんとうに多い)

  • 私語(飽きた子どもが保護者にかまってほしくてずっと話しかけ続け、それに保護者も答えていたり。また、高齢の方が周りの同行者とまるで喫茶店にいるかのように感想を言いあったり・・・ 周りの方がジェスチャーで静かにと注意したり、振り返って睨んだりすることも多々)

  • イビキをかいて寝るうえ、こちらに寄りかかってくる

  • 前の座席を蹴り続け、腕を振り回し、独り言・暴言を言い続ける(さすがにご病気だったのかもしれませんが、その症状で観劇は難しいでしょうと。)

  • 上演中に人が倒れる(2か月に1度、目撃しています・・・体調や具合、身体の状態が悪いのに無理をとおすのは、劇場の方、周囲のお客さん、舞台をつくっている方、すべてに迷惑なので絶対にやめなくてはいけないと思います)

私がトラブルを目撃しやすい、遭いやすいのかもしれませんが・・・

劇場の方が身体が不自由な方のサポートをされているのをよく目撃しますが、今後、高齢化等の要因で身体が不自由な方が増えると、合理的配慮が十分にされなくなる可能性も大いにあるはずです。

自戒を込めて、せめて自力でスムーズに座席まで移動できるくらい、元気に動ける状態を保って、良い観劇ライフを永く楽しみたいものです。。。


子役さんと世襲制

(とくに家業の)子役さんに負担をかけすぎなのではないかと、回を重ねるごとに考えています。

子役さんが頑張っているのを観て、単純に「かわいい」「がんばってる」「お父さんにそっくりね」なんて応援の仕方はできません・・・
年少者なれど、1役者さんとして尊重したい。(子役さんが台詞を言うたびに「あらかわいい」とくすくす笑うような反応は、舞台の盛り上がりや、子役さんの喜び・達成感につながるのだろうか、とか)
子役だからこそ基本的な教育・子どもらしくある時間や機会を確保したり、演じる・仕事をすることに対してもよい環境を整えたりしてあげたい・整えてほしいと思って、歌舞伎を家業としているお家の努力だけでは難しいところを、企業体がバックアップしてもらえないだろうかと、外側からみてぼんやり感じています。

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