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経営者の仕事って、結局いったい何なのか?|はなみちのビジレザ経営日記#1 (バックナンバー)

<2017年3月16日に書いた記事です>

ビジネスレザーファクトリー(以下、ビジレザ)の「はなみち」こと、原口瑛子です。

社長のバトンを受け継いではや3か月が経ちました。この3ヶ月を通して現在の私が感じていることは、
「経営者ってプレーヤーと全然違う」ということ。

当たり前のようで、実際に経験しなければ分からない、この感覚。せっかくなので、今の私だからこそ感じる日々の出来事や想いを、これから少しずつブログで綴っていきたいと思います。

題して「はなみちのビジレザ経営日記」

今回は「経営者の仕事って、結局いったい何なのか?」という最初に抱いた素朴な疑問について現在の私が考えていることをお伝えできればと思います。

なぜビジレザの社長になったのか?

本題に入る前に...そもそもなぜ、私がビジレザの社長になったのか?

実は私、最初はビジレザの社長になるつもりは、全くありませんでした。私の前職はJICAという援助機関。社会課題の解決には携わっていましたが、ソーシャルビジネスどころかビジネスにおいても全くの初心者。

そのため、経営云々よりもとにかく「ソーシャルビジネスの新規事業を立ち上げるために最速でプレーヤーとしての実力をあげたい」と考えていたのです。

そんな私が社長就任を決めたのは、二つの理由から。

一つ目は、この1年間で様々な立場でこの事業に携わり、少しずつ全体の経営を考えるようになったこと。

最初は、日本で品質管理を担当しました。その後バングラの自社工場で品質生産管理を担当。2016年7月のダッカ・レストラン襲撃人質テロ事件を受け、日本に帰国した後は、ECの統括に。

短期間で、私はビジレザで働くたくさんのメンバー達と出逢いました。そのメンバー達に心を動かされ、少しずつ全体の経営を考えるようになっていきました。そして、ビジレザの事業の目的「バングラデシュにおけるソーシャルインパクトを最大化する」ことを、経営者の立場から挑戦してみたい、と思ったのです。

二つ目は、ビジレザの未来に、私の志をのせることができる、と信じることができたこと。

もともと私は「アフリカの貧困問題を解決したい」という志を持って、ボーダレス・ジャパンにジョインしました。今もなお、近い将来はアフリカで新規事業を立ち上げたいと考えています。その新規事業では数百人レベルではなく、もっと大きなソーシャルインパクトを出したい。

その最短距離は何か?自分自身に問い続けた結果、ビジレザという事業の中で、まずはこの志に挑戦してみようと考えました。

現在、バングラの自社工場では500名以上のメンバーが働いており、その中にはこれまで働いた経験がない、あるいは教育を受けたことがない、というメンバーも多く働いています。

そのような状況下でも、自社工場のマネジメントチームのおかげで、日本のお客さまにもご満足頂ける高品質の本革製品を生産できる体制を作り上げることができました。

このビジネスモデルは、アフリカを含めた他地域にも展開できると考えており、今後のソーシャルインパクトをさらに拡大することができる、と今の私は信じています。

バングラデシュのマネジメントチーム

やりたい人任せのボーダレス

そんな想いをEC統括時代の四半期面談で、田口と話していたのが、数か月前。「社長に挑戦してみるか!」とさっそく任せてくれるのが、このボーダレス・ジャパンという会社です。

ボーダレス・ジャパンは「やりたい人任せ」が基本。会社に言われるんじゃなくて自分自身が自発的に本当にやりたいことをやるというのが一番いい。

そんな考えのもと、きっと1年前には誰も想像していなかったであろう私が、ビジレザの社長になることになりました。

経営者の仕事って結局いったい何?

経営者になるとは言っても、それまでプレーヤーとして働いていた私。何をどこから始めればいいのか?と考えたものの、腰を据えて考える時間は無く、容赦なくさまざまな仕事が、私のもとにやってきます。

戦略、戦術、予算、価格、人事(採用、面談、給与)、広報、制度…。そして大小問わずさまざまな相談事。

そうした日々で改めて実感したことが冒頭の通り
「経営者ってプレーヤーの仕事と全然違う!」ということでした。どちらが良い悪いではなく、優劣もなく、シンプルに役割が違う。

では、経営者の仕事って結局いったい何なのか?

経営書の名著を手当たり次第勉強してみました。そして今の私が実感としてわかったことがこの二つ。

「ビジョンを描き事業を成長させること」
「従業員を幸せにすること」

つまり、今の私に置き換えてみると
「ビジレザのビジョンを描き事業を成長させること」
「ビジレザの全てのメンバーを幸せにすること」

確かにここ3ヶ月の私の仕事は
「ビジレザの今後の事業戦略をどう描くのか?」
「どういう仕事を任せれば成長が最速になるのか?」
「各メンバーがどうすれば幸せに働けるのか?」

こういったことを、24時間ずっと考えています。現在多くのメンバーがビジレザに携わっています。だからその全てのメンバーの人生を背負う覚悟で、みんなを「幸せにする」ことが、私の役割。

福岡オフィスの仲間

これが現在の私の経営者としての最も大切な仕事。突き詰めていくと、本当に奥が深い。

そのために経営リテラシーをもっと高めなければと、日々危機感と焦りを感じます。ただいくら勉強して頭で分かっていても実践が伴わなければ意味がない。だから、1に実践、2に実践、3、4がなくて、5に実践。

先日、常設店7店舗目となる名古屋店をオープンしたばかりのビジレザ。福岡オフィスのメンバーはじめ、全国の現場でお客様に商品を届けてくれるメンバーがいるからこそ、ビジレザは前に進むことができます。私も経営者としての役割を、しっかりと全うできるよう、努力を続けていきたいと思います。

名古屋店の仲間


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