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事業には波がある、下がった時にどうするか?|はなみちのビジレザ経営日記#13(バックナンバー)

<2021年2月24日に書いた記事です>

ビジネスレザーファクトリー(以下、ビジレザ)の「はなみち」こと、原口瑛子です。

前回ブログは、2020年2月。ビレッジ構想についてお話しました。やっと未来の一歩を踏み出せた...とワクワクしてた時に、予想外のコロナがやってきました。

その日から今日のこの日まで、バングラと日本の仲間たちの雇用を守るために必死な毎日を過ごしました。この一年は必死過ぎて正直あまり記憶がありません。

ようやく一年経った今、新しい生活様式に慣れ、振り返りながら...ふと思うのです。"事業には必ず波がある"と。上がる時も下がる時も、必ずある。

だから今回のブログでは、大波小波が来た時の私自身の経営者としての気づきに加え、そこから生まれた新たな取り組みについて、お伝えしたいと思います。

上がるも下がるも当然ある

事業も組織も生き物。上がる時も下がる時もあります。上がる時は、成長の時で何もかも絶好調。誰も不安は抱きません。一方で、下がる時は、成長鈍化の時で何もかも絶不調。全員が不安になってしまいます。

どちらも渦中では気づきません。私にもありました。経営者なりたての頃は絶不調。事業も下がる時で、理由はすべて自分の力不足だと自分を責め続けました。

心身ともにボロボロになり、冗談ではなく世界の終わりだという思うまでに絶望しました。今ならわかります、世界が終わるわけじゃんって(笑)

そんな私も大波小波の場数を踏んできました。創業期~成長期のベンチャーだからこそ、安定した大企業よりもいろんな波を経験した自負があります。

だから今回の新型コロナの影響が出始めた時に、これまでの私とは全く違う私がひょっこり出てきました。

確かに大打撃を受けるビジネスモデルなので大変っちゃ大変。でも私自身の気は確かで「上がったり下がったりこういう時期もあるさ」と割り切れたのです。

そう思えば、焦らずに選択と集中ができる。この大波は一人じゃ無理だけど、みんなと一緒だったら乗り越えられると思いました。

4月緊急事態宣言時の緊急MTG

解釈次第、今年は深くしゃがもう

4月1度目の緊急事態宣言の頃には、現状の解釈ができました。「今年は深くしゃがむ時期だと解釈しよう。来年これまで以上に大きくジャンプするために!」

正直、事業や組織には常に課題が山積されてるもの。でも、それを羅列していても、無意味です。

経営者の仕事は、現状をどう解釈するか?その解釈の上で、課題の認識が必要です。同じ現状でも解釈次第で、前向きにも後ろ向きにもできる。

深くしゃがむ時期だからこそ、今までずっと目の前のことに忙し過ぎて、やりたくてもできなかったことをやろうとみんなに伝えました。今しゃがめた分だけ大きく飛べるはずと。そして、どんな時も楽しもうと。

この解釈こそが、私が今回の大波をネガティブにならず「そういう時だ」と割り切れた理由です。これは、経営者として大きな気づきのひとつでした。

4月緊急MTGでの最後のメッセージ

しゃがんで生まれた新しい取り組み

しゃがむと決めてからは新たな取り組みも生まれました。一つだけご紹介すると、4PのうちPlaceの再構築から生まれた、オフィスラウンジ店です。

創業時、私たちはECからスタートし、その後は商品をお客様に手にとっていただきたいと考え、期間限定店を展開していきました。

そして現在全国18店舗の直営店舗を展開しています。正直2019年までは順調すぎるほど順調で、毎年毎年直営店舗を増や続けてきました。

2015年初催事は佐世保で

他方、2020年3月以降、全国各地にある直営店舗にご来店いただくお客さまの数は、コロナの感染拡大や生活様式の変容により、増減を繰り返していました。

有名ブランドの撤退や一等地にある有名店舗の閉店が続き、暗いニュースに私は心が痛みました。経営判断としては合理的である、と理解ができることです。

そんな状況でしたが、ビジレザの直営店舗や販売接客に対する価値を私は変えたくありませんでした。変わらなかったという表現が正しいのかもしれません。

直営店舗だからこそ生まれる出会いが、販売のプロたちだからこそ生まれる一つ先の提案が、必ずあるはずだ。それはザラザラと手触り感のある体験。

私は、ビジネスレザーファクトリーはこれまで出会ってきた人と人との繋がりの中で成長させていただいたと考えています。それが、私たちの軌跡です。

サービスのプロフェッショナルとともに

そんなビジレザだからこそ生まれた新サービスが、オフィスラウンジ店でした。

お客さまがご来店いただくことが難しいと状況であれば、ひたすらお待ちするのではなく私たちがお客さまのもとに会いにいきます!というサービスです。

お客さまのオフィスの一角や会議室のわずかなスペースをお借りし、感染対策を万全に行いながら、日本一小さなビジレザの臨時店舗を一時間単位でオープン。

企業側の設営や費用の準備は一切必要なく、働く毎日の動線の中で、休憩時間や帰り道などにお立ち寄りいただき、楽しいお買い物時間をお過ごし頂けます。

そうして開始したオフィスラウンジ店は、那覇空港店を皮切りに、各店舗がある地域でお客さまに大変喜ばれるサービスとなりました。

始める前のヒアリングでは「うまくいかないんじゃない?」と心配されたこともありました。でも結局は、やってみないとわからないもの。

トライの先にあったのは、ビジネスレザーファクトリーにとっての、Something Newでした。

那覇空港店を筆頭に次々と

ピンチはチャンス

新型コロナの影響は長期化し、多くの企業の経営に影響を与えています。大波小波の中でも、正直今は、大波中の大波だと思います。経営者の方々の中には経営がとても苦しく、眠れない夜を過ごされている方も多いかもしれません。

私たちは、いつもこういうピンチが起こった時には「ピンチはチャンス」を合言葉にしています。このピンチに新しい何かを生み出すチャンスにしよう、と。そして、Something Newを生み出すことを、私たちが楽しみたい。

生みの苦しみはありますが、緊急時には通常時には生まれない、既成概念にとらわれない新しいアイディアが生まれる可能性もあります。そして、そのアイディアも、やってみないとわからない。もしやってみた結果、上手くいかなければ、再トライすればいい。

私たちも2020年は、深くしゃがんだからこそ生まれた新しい取り組みがありました。コロナの影響は長期化しますが、これからも新しいことをどんどん生み出し続けたいと思います。

そして、数年後に今を思い出し「コロナのおかげで新しいことがたくさん生まれたね」って笑って過ごせる日が来ることを信じています。

ぜひこれからのビジネスレザーファクトリーにもご期待くださいませ。

オフィスラウンジ店と同時に開催した講演

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