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七夕前に知っておきたい夏の大三角形の神話

明日は七夕。今の天気予報だと雨なので、織姫と彦星が会えるかどうかは微妙ですね...

織姫星はこと座のα星のベガ、彦星はわし座のα星アルタイル。織姫と彦星が出会うために橋を渡すカササギははくちょう座のα星デネブとして有名です。

このベガ、アルタイル、デネブは夏の大三角形として夏の夜空を代表する星々でもありますね。

七夕の前に、こと座、わし座、はくちょう座にまつわる神話をまとめてみました。(ギリシア神話が中心です)

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こと座

発明の神様ヘルメスが作ったと言われる竪琴がモデルです。

この竪琴は音楽の神様であるアポロンに授けられます。そしてその息子オルフェウスに引き継がれました。

オルフェウスは美しい歌声と、竪琴の音色で音楽家としてたちまち有名になります。

オルフェウスはエウリュディケを嫁に迎えますが、毒蛇に噛まれて死んでしまいます。

妻の死を受け入れられないオルフェウスは、冥界ハデスのところへ行きます。冥界の門番をするケルベロスもオルフェウスの竪琴の音色を聞いて眠ってしまったとも...

オルフェウスは竪琴を弾きながら、ハデスに妻を戻してもらうように頼みました。ハデスは竪琴の音色が大変美しかったので、「冥界を出るまで振り返ってはならない」という条件を出して妻を戻す約束をしました。

しかし、妻が本当に後ろからついてきているのか心配になったオルフェウスは後ろを振り返ってしまいます。

妻はまた冥界に戻ってしまい、オルフェウスは悲しみのあまり身を投げてしまいます。ゼウスは竪琴を拾って、天に上げてこと座になりました。


このお話をもとにしたパロディがオッフェンバックの「天国と地獄」です。

わし座

プロメテウスの肝臓を食べるワシがモデル。(諸説あり)

プロメテウスは炎と鍛治の神様ヘパイストスの炉から火を盗んで人類に「火」を渡したとされています。

プロメテウスが授けてくれた「火」によって人類は文明や技術の面で多くの恩恵を受けます。

しかし、この「火」を使って武器を作り戦争を始めました。

これに怒ったゼウスは、プロメテウスをカウカソス山の山頂に縛りつけ、毎日肝臓をわしに食べられるという罰を与えました。

プロメテウスは不死なので、肝臓は夜のうちに再生し次の日にわしに食べられるという苦難を強いられます。

ヘラクレスによって解放されるまで、3万年続いたとも言われています。

このワシが、夏の大三角形のわし座です。

プロメテウスの弟はエピメテウス。名前がそっくりですね。


はくちょう座

これも様々な説がありますが、ゼウスが変身した白鳥だと言われています。

ゼウスは女の人が大好きなので、美しいと思った女性に会いに行ってしまう癖があります。

スパルタのお姫様レダに一目惚れしたゼウスは、どうしても会いに行きたいということで水辺で遊んでいるレダのもとへ白鳥に変身して会いに行ったと言われています。

レダはその後、双子を生むことになります。(双子座として知られているカストルとポルックス)


日本では、愛する恋人同士の星座がギリシアでは全く別物として認識されていたんですね。

夏の大三角形を見たときには、神話に想いを馳せるのもありなのではないでしょうか?

それでは、また!


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