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MUP WEEK-10 論理的思考スキル-2

前回、誰しもが持っている分断思考やネガティブ思考を捨てて、定量化した数値・データを基に判断することが非常に大切だと学びました。
次はその考え方を基に実際のサービス設計の流れを勉強します。

サービス設計の流れ

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この流れのように、一定の枠組みや雛形に沿って何かを組み立てていくことを、フレームワークと言い、この流れをしっかりと理解し、チームでシェア出来ていないと、チームの結論が纏まらずに時間と労力を無駄にするだけです。また、顧客に対しても何の説得力もありません。
論理的思考(ロジカルシンキング)とは、物事を要素ごとに仕分けし、道筋を建てながら矛盾が起こらないように考えることなのです。

3C分析とSWOT分析

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3C分析
・Customer 顧客
・Company 自社
・Competitor 競合
まずはこの3要素の関係性を考えてサービス設計を始めます。この中で一番大切なのは自社分析となります。自社の強み弱みをしっかり把握することが目的となります。
その自社分析には次のSWOT分析を用います。

SWOT分析
・Strength 強み
・Weakness 弱み
・Opportunity 拡大可能性、機会
・Threat 縮小可能性、脅威
自社分析に使用する手法。それぞれを要素を箇条書きで良いので書き出します。

カフェを例に考えてみましょう。

例)クライアントがカフェを新規オープンするのですが、スターバックスが近くにあるため先行きを不安視しています。
まずは、3C分析+SWOT分析してみます。

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これは表に文字を落とし込んでいますが、これにグラフを付けて、より見える化すると分かり易くなります。

3C分析とSWOT分析をセットで考えることで、まずは自社分析をしっかりと行うことが重要です。

4P分析

・Product 製品 
   デザイン・ブランド名・パッケージ・保証
・Price 価格
   市場で販売する上での価格。
   価格を決定することでターゲット層が決定されてしまうので、
   慎重な決定が不可欠。
・Place 流通
   製品を市場に流通させるための流通経路や販売する場所。
・Promotion 販売促進
   市場の顧客ニーズを満たす製品を製作し、ターゲット層を決め、
   そのターゲット層に購入機会を提供出来る流通、販売経路を確保。

これを先ほどのカフェを例に考えると下の表になります。

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自社・競合の4P分析を比較して改善またはより一層の差別化を行います。

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市場分析

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市場規模とは上の式で表されます。市場規模を把握するためには次のフローに則って行います。

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ニーズ調査

まずは顧客が何を求めているのかを調査します。多くの人に「こんなサービスがあったらどうですか?」とシンプルに聞きます。この際に必ずカテゴリー分けすることが大事です。

DEPTH調査

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ニーズ調査の中から特定のニーズが確認出来たカテゴリーを呼び、5〜10人程度に直接対面でヒアリングを行うことが重要となります。
深掘りした情報を聞き出し、対象者の感情や本人の自覚をしていない意識まで引き出します。
これには必ずリラックスした環境で調査を行い、最後にサービスについての質問をすることが重要となります。

メンタルアカウント分析

メンタルアカウントとは、心の預金口座のこと。お金の価値は常に変わらないのに、人がお金を扱う際には状況によって価値の感じ方が変わり、判断や使い方に影響を与えること。
この分析を行い、お客がサービスに支払う金額を把握します。

ペルソナ設定

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DEPTH調査後に、リアリティのある詳細な設定をした架空の人物像を設定することです。ペルソナ設定した人物像をベースに、「そのサービスに支払う金額」「サービスを必要としている人数」を算出します。

市場普及率分析

以上のことから市場規模は下記のような計算式になります。

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しかし、この式では重要な要素が抜けています。
それが市場普及率分析です。
今回の例で狙うべき約16,000人の市場に、サービスが普及していく流れを考慮する必要があります。

市場に普及していくには5つの段階があります。

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1.イノベーター 2.5%
最先端なものや流行が大好きな層。ミーハー層。
2.アーリーアダプター 13.5%
比較的に新しいものが好きな層。
3. アーリーマジョリティ 34.0%
平均よりも早めに流行りを取り入れる層
4,レイトマジョリティ 34.0%
自分にメリットがあると確証を得ないと購入に至らない層。
5.ラガード 16.0%
文化レベルで世の中に浸透しないと購入しない層。
テコでも動かない層。頑固者。

考え方の異なるこれら全ての層に対してウケる施策を打つのは非効率的なので、比較的に新しいものを取り入れやすい層であるイノベーターとアーリーアダプターの計16.0%をしっかり獲得する施策が重要となります。
よって狙うべき市場規模は次のようになります。

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